ザポリッジャ原発、ロシアのミサイル攻撃により外部電源再び喪失
ウクルインフォルム
ロシアが占拠を続けるウクライナ南部のザポリッジャ原子力発電所は、9日未明のロシア軍のミサイル攻撃の結果、現在外部電源を喪失した。
ウクライナの原子力発電公社「エネルホアトム」がテレグラム・チャンネルにて伝えた。
発表には、「今日、3月9日3時53分、露シスト(編集注:ロシア+ファシストの造語)のミサイル攻撃の結果、被占領下ザポリッジャ原発とウクライナの電力システムを結ぶ最後の接続ラインが切断された。現時点で、発電所は電源を喪失しており、占領下で6回目となる全面停電状態に移行し、第5、第6原子炉は冷温状態に移行、ザポリッジャ原発が必要とする電力の供給のために18のディーゼル発電機が稼働された。同稼働のための燃料は10日分残っている。カウントダウンが始まった」と書かれている。
エネルホアトム社は、その期間に外部から発電所への送電が再開できない場合、世界中に被害を及ぼす放射線事故が生じる可能性があると警告した。
同社はさらに、「(ザポリッジャ)原発占拠と露ロスアトム社代表者の同発電所作業への介入により、ウクライナ側がザポリッジャ原発を安全な体制で維持する可能性は著しく制限されている。現在、露シスト・テロ集団のザポリッジャ原発敷地からの退去、原発の能力のある合法的運営業者であるウクライナのエネルホアトム社の完全なコントロール下への明け渡し、同各施設の核、放射線、物理の面での安全の確保の条件の回復のために、国際社会全体の行動が緊急に必要となっている」と強調した。