露軍ミサイル攻撃 キーウ市内一部で停電と集中暖房停止 リヴィウ州で死者4名=各地被害
クリチコ・キーウ市長は、テレグラム・チャンネルにて、停電に関し、「ミサイル攻撃により電力事業者が首都の電力供給の技術的緊急停止を導入した」と書き込んだ。同氏は、現時点で約15%の消費者のところで停電が生じていると伝えた。
さらに同氏は、40%の世帯で現時点で集中暖房の提供が止まっているとし、他方で水の供給は通常通り行われていると報告した。
クリチコ氏は、同日の攻撃によりキーウ市のホロシーウシキー地区とスヴャトシンシキー地区で着弾が確認され、後者で2名が負傷、住宅地の中庭で車両が炎上したと伝えた。
キーウ市軍行政府は、テレグラム・チャンネルで、暫定情報として、キーウへは空中発射弾道ミサイル「キンジャル」が着弾したと伝えた。
発表にて、ポプコ行政府長官は「本日未明、敵は、ウクライナへ新たな大規模空爆を実施。首都では、約7時間警報が発令されていた。この時間、露シスト(編集注:ロシア+ファシストの造語)たちは、自らが保有する、徘徊型弾薬『シャヘド』からほぼ全ての巡航ミサイルまで、ほぼ全ての種類の空中武器を発射した」と発言した。ポプコ氏は、「私たちの防空の活動のおかげで、首都へ巡航ミサイルと無人機の攻撃は通さなかった。しかし、残念ながら、空中発射弾道ミサイル『キンジャル』(暫定情報)がインフラ施設に着弾した。全ての関係機関職員が現場で作業している。被害除去が続いている」と伝えた。
その他、南部ミコライウ州では、キム州軍行政府長官が、テレグラム・チャンネルにて、同日未明、防空部隊が同州上空で9弾の敵のミサイルを撃墜したと報告した。
北部チェルニヒウ州について、作戦司令部「ピウニチ(北)」は、テレグラム・チャンネルにて、同日未明同州のプリルキ市方面で、ウクライナの防空システムが敵のミサイルを撃墜したと報告した。
中部ジトーミルでは、同市市議会が、テレグラム・チャンネルにて、同市は未明のロシアの無人機攻撃により、水の供給が停止していると報告した。市議会は、現在発電機が稼働しており、2、3時間後には水の供給が少しずつ始まるだろうと伝えた。
西部リヴィウ州では、コジツィキー州軍行政府長官が、テレグラム・チャンネルにて、ゾロチウ地区にて、ロシアのミサイルが住宅地に着弾、現時点で4名の住民の死亡が確認されていると報告した。
コジツィキー氏は、「ゾロチウ地区に敵のミサイルが住宅地に着弾した。火災が発生したが、すでに鎮火している。現時点で、4名の死亡が判明している。4名の成人、男性2名、女性2名だ。ミサイル着弾時点で、彼らは家にいた」と伝えた。
同氏は、現在瓦礫の撤去が行われており、瓦礫の下にさらに他の人がいる可能性があると指摘した。火災により3件の建物が壊れたとし、さらに3台の自動車、ガレージ、複数の経済施設も破壊されたという。
南部ドニプロペトロウシク州では、リサク州軍行政府長官が、テレグラム・チャンネルにて、ロシア軍の同州へのミサイル・無人機攻撃にて、住民1名が死亡、2名が負傷したと伝えた。
同氏は、「非常に苦しい夜と朝だ。敵は、ドニプロペトロウシク州を無人機とミサイルで攻撃した。『飛来』は、ドニプロ地区、パウロフラード地区、クリヴィー・リフ地区、ニコポリ地区にあった。暫定情報で、この大規模攻撃により、1名が死亡、2名が負傷した」と書き込んだ。
また、同氏は、電力インフラと産業企業が破壊され、現場で関係当局職員が作業をしていると伝えた。
ミサイルの他、同州ニコポリ地区へは榴弾砲での砲撃も続いており、チェルヴォノフリホリウカ共同体とニコポリ市に約40発の砲弾が着弾したという。
また死亡した住民は34歳の男性。負傷したのは28歳の女性と19歳の男性と伝えられた。
南部オデーサ州では、マルチェンコ州軍行政府長官が、テレグラム・チャンネルにて、同州上空では6弾のミサイルと1機の自爆型無人機が撃墜されたと伝えた。
中部キロヴォフラード州では、ライコヴィチ州軍行政府長官が、テレグラム・チャンネルにて、同州の電力施設にミサイルと無人機の着弾があったと伝えた。
その他、東部ドネツィク州では、キリレンコ州軍行政府長官が、テレグラム・チャンネルにて、過去24時間、同州ではロシア軍の攻撃により住民が2名死亡、4名負傷したと伝えた。
これに先立ち、9日未明、ロシア軍によるウクライナ各地への大規模攻撃が行われ、キーウ、ハルキウ、オデーサ州、ドニプロ、ヘルソン、ミコライウで爆発が確認されていた。