ウクライナ政権関係者、ヴァグネル傭兵による民間人大規模殺人の告白動画にコメント
イェルマーク宇大統領府長官は、テレグラム・チャンネルにて、「ロシアのテロリストがバフムートとソレダールにてウクライナの子供達を殺害したと告白した。これは民間軍事会社『ヴァグネル』の戦争犯罪者の話だが、しかし、それはロシア軍によるウクライナにおける犯罪に光を当てるものだ。彼らは、私たちの子供をさらったり、殺したりしている。あとどれだけ犯罪があるのだ? 人間ならざる者と殺人者の国であり、この世界の生物的くずだ」と強調した。
同時に同氏は、自白だけでは足りないとし、厳格で公正な罰が必ず下されないといけないと発言した。同氏は、「私たちは全ての犯罪を把握し、犯した者を全て見つける」と書き込んだ。
同氏はまた、ロシア人はウクライナの子供を何千人もさらったと述べ、その内何人が生きているのか今のところ不明だと指摘した。また、「私たちは、子供たちを取り戻すためにあらゆることを行っている。世界は、ロシアの顔を見なければならない。怖れるのではなく、激しく殴らねばならない」と書き込んだ。
ウクライナの検事総局は、テレグラム・チャンネルにて、本件はいわゆる「ヴァグネル」の戦闘員の1人のインタビューが公開されたものであり、同人物が子供を含む民間人やウクライナ軍人捕虜を殺害したと述べる内容だと説明した。
検察はまた、本件につき刑事捜査が開始されたとし、「インタビューで述べられた状況は、刑事捜査の一環で確認され、それらには法的評価が下される」と伝えた。
ルビネツ・ウクライナ最高会議人権問題全権は、テレグラム・チャンネルにて、ヴァグネルの発言を確認するよう呼びかけた。
ルビネツ氏は、「オンラインに、民間軍事会社『ヴァグネル』の囚人らしき者がウクライナの子供をバフムートとソレダールで殺害したと告白する情報が現れた。その者の1人は、5、6際の女の子の頭を撃ち抜いたと発言している。彼の言葉では、ヴァグネル傭兵は、全員殲滅するよう命令を出されたという。男性も、女性も、年金生活者も子供すらもだ。これらの言葉は、記録され、確認されねばならない。そして、それを話している人物は、特定されねばならない」と発言した。
同氏はさらに、ロシア軍人によるウクライナの子供の意図的な殺人が確認された場合、あらゆる必要な対策がとられなければならないと述べた。同氏は、公式情報だけでも、ロシアの対ウクライナ全面侵略戦争において、470人の児童が死亡、407人が行方不明、1万9384名が連れ去られていると伝えた。
これに先立ち、ロシアの人権保護団体「グラーグ」が、「ヴァグネル」の所有者エフゲニー・プリゴジンに従ったヴァグネル傭兵たちが行った戦争犯罪の証言動画を公開していた。動画では、ヴァグネルの元指揮官を名乗る2名の人物が、バフムートとソレダールにて子供を含む民間人を殺人したと述べている。
1人目は、自身のグループはバフムートで24名の子供を銃殺したとし、タトゥーがあったから殺したと述べている。
2人目は、ソレダールとバフムートに入った際の証言として、「私は、この手で命令を遂行し、子供を殺した。わかるか、命令によってだ。私たちがしたことは…。私たちには、皆を浄化し、殲滅せよと指示が出たのだ。私たちは、進み、全員殺した。女性も、男性も、年金生活者も、子供も、小さい、5歳の子もだ」と述べている。