カホウカ水力発電所爆破後、ロシア軍は部隊をザポリッジャ方面へ移動=ウクライナ国防次官
ウクルインフォルム
ウクライナのパウリューク第一国防次官は12日、同国南部のカホウカ水力発電所の爆破以降、ロシア軍は部隊の一部をザポリッジャ方面へと移動させたと発言した。
パウリューク第一次国防次官がテレビ番組「統一ニュース」出演時に発言した。
パウリューク氏は、「その目的は1つ、私たちの攻勢作戦を破綻させることだ。思うに、私たちの考えを最後まで理解することができなかい中で、彼らは左端の安全を確保したのだ。つまり、ダムを爆破することで、彼らは障壁となるラインを作り出し、それによってそちら側からの私たちの進軍を不可能にしたのだ。そして、私たちの攻勢部隊に対峙させるべく、自らの部隊の一定数をザポリッジャ方面へと移動させたのである」と述べ、また敵にはウクライナが防衛戦力を止めるだけの十分な戦力がなかったとも発言した。
また同氏は、今回のダム爆破とそれに伴う洪水の発生によってロシア軍人にも死者が出たことにつき、「彼らは自陣の人間の命を大切にしたことは一度もないし、彼らは、そうした方が効果的だと算段を立てたのだ。そこで何人が死に、どれだけの陣地が失われたかは、彼らはあまり気にしない。彼らは被占領地の人々にすら警告せず、凄惨な犯罪を行った。私たちは現在、被占領地に残っていた人々の間にどれだけの犠牲者が出たのか理解すらできない」と述べた。
さらに同氏は、ウクライナの情報機関は、今回の犯罪行為の準備の兆候は見ていたが、ダムが完全にロシアの支配下にあったことから、それに対抗することはできなかったと伝えた。
その他同氏は、ロシアは人災を武器に利用し始めたとし、そのためウクライナ首脳陣はロシアからのどのような犯罪行為も排除していないと強調した。