ウクライナは戦後にNATOへの招待状を受け取る=チェコ大統領
パヴェル大統領がチェコラジオが22日に開催している国際会議「メディアとウクライナ」にて発言した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。
パヴェル氏は、「紛争が続いている時点で招待状を出すというのは、水面を乱すようなものだ。現実的な可能性を維持せねばならず、その可能性とは、NATO加盟国が言うには、戦争が終わったら、加盟付与プロセスを始めよう、というものだ。私は、それがより公正かつ合理的で、ウクライナにとっては、それがビルニュス首脳会議でウクライナが受け取ることになる強力な声明だと私は期待している」と発言した。
その他同氏は、反転攻勢の成功のためには支援を強化せねばならないと強調し、何より長期的サポートについてNATO首脳会議で話されることになると指摘した。同氏は、「私たちは長期的にウクライナを支えねばならない。(中略)ウクライナの成功しなければ、私たちは代わりに将来混沌とはるかに大きな問題とぶつかることになる」と発言した。
ウクライナの反転攻勢について、パヴェル氏は、現状につき失望は示さなかった。同氏はその際、「反転攻勢が始まれば、それが非常によく準備された防衛とぶつかることになるのは完全に明らかなことだった。ロシアはそのために数か月を有していたのであり、集中的に防衛を構築してきていた。(中略)戦力が大体同じである時に、そのような防衛に向かって進むというのは、非常に困難なものだ。私たちが目にしているものからして、それ(編集注:現在の戦闘)はおそらく、防衛がどの程度強力か、どのような可能性があるかを試す初期段階であろう。今後生じるのは、私たちが現在見ているものより激しいものとなる。なぜなら、ウクライナは反転攻勢に向けて準備していた全ての戦力はまだまだ使っていないのだから」と発言した。
加えて同氏は、パートナー国の間に「不十分な速度の成功」のせいで失望が起こることを防ぐために、説明作業を行うことが重要だと述べた。同氏は、ロシアの陣地が急に突破でもされない限り、サプライズは期待できなかったと指摘した。
その上で同氏は、自身がこれまで、自分の軍事的経験から、極度に楽観的ではなく、より現実的な状況評価をした上で、警告をしてきたことを喚起し、「大きな作戦には独自のルールがある」と発言した。そして同氏は、「私たちは、ロシアがウクライナで敗北することを望んでいるし、それは私たちの国益に完全に適っている。私たちはウクライナをこれまで行ってきたのと同様に、今後も人道、財政、軍事物資というあらゆるレベルで支え続けなければいけない。私たちは、ロシアに対する政治的経済的圧力を生み出さなければならない。国際フォーラムでは、できるだけ多くの国がロシアの侵略に対して否定的に接し、戦争においてロシアに罪があると一義的に表明するようになるよう、ロシアの侵略に対する否定的な態度を団結させねばならない」と発言した。