「見せ物ではない。1メートル毎に血が流れている」=ザルジュニー宇軍総司令官、「遅い反転攻勢」との指摘にコメント

「見せ物ではない。1メートル毎に血が流れている」=ザルジュニー宇軍総司令官、「遅い反転攻勢」との指摘にコメント

ウクルインフォルム
ウクライナ軍のザルジュニー総司令官は、現在ウクライナが実施している反転攻勢が期待されていたものより遅いとする外国のコメントを批判し、1メートル毎の領土解放にウクライナ軍人の血が流れているのだと指摘した。

ザルジュニー総司令官が米ワシントンポスト紙へのインタビュー時に発言した

ザルジュニー氏は、ウクライナの反転攻勢がより迅速に進むにはウクライナ軍には全ての武器がより多く必要だと強調した。同氏はまた、西側の同盟国は航空優勢のないまま進軍を始めることは決してないだろうし、ウクライナは現代的戦闘機を今も受け取っていないとして、落胆を表明した。ワシントンポストは、供与の最近約束された戦闘機F16が今年の秋までに届くことはまずないだろうと指摘している。

さらにザルジュニー氏は、ロシア軍ははるかに多くの火砲砲弾を有していると述べ、そのためウクライナ防衛戦力は上回る数の砲弾を必要としていると伝えた。

その他同氏は、「長く待たれたウクライナの東部と南部での反転攻勢が期待されたよりもゆっくり始まったと聞くと、苛立たされる」と述べた上で、ウクライナ軍部隊は、たとえ500メートルであっても、毎日前進していると指摘した。

その上で同氏は、「これは見せ物ではない。これは、世界中が見て、賭けやら何やらをする見せ物ではないのだ。毎日、1メートル毎に血が流されている」と強調した。

同氏はまた、「完全な供給がなければ、これらの計画は全くもって実現不可能である」と述べつつ、「しかし、それらは実行されているのだ。そう、おそらく、見せ物の参加者や観察者が望んでいたほどには速くはないが、しかしそれは彼らの問題である」と発言した。

ワシントンポストは、ザルジュニー氏は自分の指揮所にあらゆる瞬間の空中での出来事を示すスクリーンがあるとし、そこにはウクライナの西側国境付近のNATO加盟国の航空機やウクライナ国内のウクライナの航空機、東方のロシアの航空機が映し出されていると伝えた。

ザルジュニー氏は、「私たちの西側の国境付近で任務についている航空機の数は、私たちの陣地を破壊しているロシアの航空機の数の2倍だ。私たちはその3分の1をそこからこちら側に投入することがどうしてできないのだろうか?(中略)私たちが明日再軍備して、120機の航空機を受け取らねばならないとは誰も言っていない。私たちには120機も必要ない。非常に限られた数で十分だ。ただし、それは必要だ。なぜなら、他の手段はないからだ。なぜなら、敵は異なる世代の航空機を利用しているからだ。私たちが今、攻勢において弓矢で立ち向かっていたら、皆が『正気か?』と問うだろう。しかし、それへの返事は『否、否』なのだ」と発言した。

ワシントンポストは、ウクライナは反転攻勢開始前に、初めて西側の主力戦車、特に独製レオパルトや歩兵戦闘車を受け取ったことを喚起した。ウクライナ軍は、それらを攻勢初期に使用し始めたが、ザルジュニー氏によれば、すでにいくつかは破壊されているという。

ザルジュニー氏は、「私たちはレオパルトを、パレードで乗るためだとか、政治家や有名人が写真を撮るために受け取ったのではない。それらは戦争へ向かうためにここへ来たのだ。戦場ではレオパルトは、ヒョウではなく標的なのだ」と発言した。

同氏は、だからこそウクライナには航空機とより多くの弾薬が必要だとし、その必要については米国のミリー統合参謀本部議長に伝えていると発言した。

その際同氏は、「私たちの間には合意がある。7日間24時間、私たちは連絡を取り合う、というものだ。そのため、私は時々電話をかけ、『私が10万弾の弾薬を1週間以内に受け取れないのであれば、1000人が死ぬ。私の側に立ってくれ』と述べることができる」と述べた。同時に同氏は、「しかし、私たちが航空機を受け取るかどうかはミリーが決めることではない。それは、決定が採択されている間、当然の状況下で、毎日多くの人が、非常に多くの人が死んでいるということである。単に、決定がまだ採択されていないからである」と発言した。

写真:大統領府


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