ウクライナ防空戦力、ロシアの自爆型無人機39機中35機撃墜 ミサイルは撃墜できず
ウクライナ空軍がテレグラム・チャンネルで伝えた。
発表には、「3月10日未明、ロシア占領軍は、ハルキウ州とドネツィク州に対して地上発射型誘導ミサイル『S300』4弾、また自爆型無人機『シャヘド』39機(無人機発射地点はクリミア・チャウダ岬と露プリモルスコ=アフタルスク)で攻撃した」と書かれている。
ウクライナ防空戦力は、この内35機の「シャヘド」をキロヴォフラード州、ミコライウ州、ドニプロペトロウシク州、チェルカーシ州、オデーサ州、ヘルソン州、フメリニツィキー州、ヴィンニツャ州、キーウ州、ジトーミル州で撃墜したとのこと。
また、中部キーウ州のクラウチェンコ州軍行政府長官は、フェイスブック・アカウントにて、同州の住宅インフラ、重要インフラへの無人機の着弾は確認されていないが、民家で窓が割れる被害が出たと報告した。
クラウチェンコ氏は、10日未明同州では空襲警報が2回発令され、3時間以上続いたと伝えた。
窓が割れたのは、州内の自治体の1つで、爆風によるものだという。
ウクライナ南部防衛戦力は、テレグラム・チャンネルにて、オデーサ州でロシアの無人機が産業施設に着弾し、建物が損傷、ミコライウ州では無人機が電線を損傷させたと伝えた。
南部では、防空部隊が4時間半にわたり無人機撃墜活動を行ったとし、無人機は海上側と一時的被占領下ヘルソン州側から飛来したという。
南部では、オデーサ州で11機、ミコライウ州で6機、ヘルソン州で2機、ドニプロペトロウシク州で1機の無人機を撃墜したと報告されている。
また、報告には、敵が無人機を住宅街や産業地区を通過させて、防空活動を複雑にしていたと書かれている。
そして、「オデーサ地区の産業施設に無人機の1つが着弾し、建物が損傷。救助班が火災を迅速に消火した。負傷者はなし。ミコライウ州の開けた場所への着弾で電線が損傷。復旧作業が行われている」と書かれている。
リサク・ドニプロペトロウシク州軍行政府は、テレグラム・チャンネルにて、ロシア軍が同州の企業をミサイルで攻撃し、58歳の男性が負傷したと報告した。
また、電力会社「ウクルエネルホ」は、9日、ロシア軍は同社の変電所2か所(南部と中部)を無人機で攻撃したと報告した。犠牲者は出ておらず、停電も生じなかったと書かれている。
フィラシュキン・ドネツィク州軍行政府長官は、フェイスブック・アカウントで、9日、同州では民間人1名が死亡(チャシウ・ヤル)、10名が負傷したと報告した。
写真:南部防衛戦力