MH17の悲劇:露国防省、航空機撃墜はウクライナのミサイルと主張
17日、ロシア国防省が記者会見で発表した。ロシアのリア・ノーヴォスチ通信が伝えた。
ロシア国防省は、撃墜現場から見つかったミサイルの破片から、製造番号を判明することができたとし、あたかも1986年にこのミサイルはウクライナ・ソヴィエト社会主義共和国のリヴィウ州ストリー市の軍事基地に移送されたもので、それ以降、このミサイルがロシア領に戻されることはなかったかのように発表した。
また、同記者会見では、国際捜査チーム(JIT)は最近秘匿解除されたこのミサイルについての文書を分析してもよいと述べられた。
さらに、ロシア国防省は、JITがこの撃墜へのロシア軍の関与の証拠として提示した動画について、偽装であると明言した。
これまでウクルインフォルムが報道してきたように、ウクライナ側は、事件当初から一貫して、本航空機の撃墜はロシアから持ち込まれた地対空ミサイルシステム「ブーク」を、分離主義武装集団またはロシア軍が発射したことで生じたものだとの推定を主張していた。
2015年10月には、オランダ安全保障会議が、MH17事件の技術報告書を発表し、同航空機が「ブーク」により発射された弾頭「9N314M」により撃墜されたことを判明させていた。ヤウストラ同会議委員長は、オランダのメディアに対するインタビューで、ミサイルの発射が行われたのは、武装集団が支配している地域からであったと述べた。
同時に、民間調査グループ「ベリングキャット」は、MH17を撃墜した「ブーク」がロシア軍第53対空旅団発のものであることを判明させていた。ベリングキャットは、ソーシャル・メディアとオープンソース情報の独自の分析を通じて、MH17撃墜に関与した20名のロシア軍人を特定させた報告書を発表した。これら軍人の名前が写真付きで示されているこの報告書は、オランダの検察に渡されている。
本年5月には、JITは、MH17が、ロシア領クルスク近郊に駐屯するロシア軍第53対空旅団によりウクライナ領に持ち込まれたロケット・コンプレクス「ブーク」により撃墜されたとの、最初の結論が発表された。