【写真】ミコライウ港に上陸用舟艇「ユーリー・オレフィレンコ」が改修目的で来航
ウクルインフォルム
国営ミコライウ造船工場に、ウクライナ海軍の中型上陸用舟艇「ユーリー・オレフィレンコ」が修理のために来航した。この船の通過のために、ミコライウ市内の跳ね橋が3つ同時に上げられた。
ウクルインフォルムの記者が伝えた。
ミコライウ造船工場のヴァレリー・カラシニコウ総裁は、7日に同工場に「ユーリー・オレフィレンコ」が来航したと伝えた上で、主エンジンと副エンジンをはじめ、包括的な修理が行われると説明した。同総裁は、「今回の修理には、工場の従業員約50名が作業する」と発言した。
修理は、短期間で行われるとのことだが、修理費用や具体的な期間は公表されなかった。
なお、「ユーリー・オレフィレンコ」のミコライウ来航のために、インフリシキー橋、ピウデンノブジキー橋と歩行者用の橋の3本の橋が同時に上げられることになった。3本の跳ね橋が上げられるのを見るために、数百人のミコライウ市民がインフル川まで訪れていた。なお、橋が上げられている間、市内の道路には渋滞が発生していたが、橋が戻されると、市内交通は回復した。
上陸用舟艇「ユーリー・オレフィレンコ」は、ポーランドのグダンスクにあったソ連艦隊のために作られ、1971年に完成したもの。同艦船は、1973年イスラエル・アラブ紛争の際、地中海艦隊に加わっており、実際の戦闘に加わった数少ない船の一つである。その際、同艦船の乗員は、イスラエルの F-4 Phantom IIを撃墜している。
90年代以降、同艦船は、ウクライナ海軍において、「キロヴォフラード」と名付けられていた。2014年にクリミアが占領された際、同艦船はオデーサ港に移動され、現在はミコライウ州オチャキウ港に配備されている。2016年、同艦船は、ウクライナ東部の武力紛争にて戦死したウクライナ海軍のユーリー・オレフィレンコ大佐を記念する名前に改名された。