【ワルシャワ安全保障フォーラム】ウクライナ、東部のロシア連邦軍駐留の証拠を提示
ウクルインフォルムの特派員が伝えた。
ヴィクトル・ケウリューク・ウクライナ軍統一部隊作戦民間・軍事協力センター長(大佐)は、「プレゼンテーションの際、私は、被占領地においてロシアが活発に活動していること、現状は内戦ではないことにパートナーたちの注意を向ける努力をした」と発言した。
また同センター長は、プレゼンテーションの際、「DPR」・「LPR」のいわゆる「軍集団」の軍事司令部は、現役のロシアの将校、大将であることを報告した。加えて、同センター長は、違法武装集団、いわゆる「共和国」の中にはロシア国民が多く入っており、被占領地滞在の際に一時的に「共和国」身分証を手に入れていると強調した。その証拠として、センター長は、プレゼンテーション出席者に、統一作戦圏で拘束した1名の人物が所有していた2つの身分証を取り出し、一つはロシア連邦国民の身分証明書、もう一つは「LPR」の軍事身分証明書で、それぞれの証明書の中の氏名と出身地等が同じであることを指摘した(下部写真参照)。出席者たちは、この証拠に関心を持ち、提示された身分証明書の写真を撮るなどしていた。
ケウリューク・センター長はまた、ロシアの部隊が諜報手段と電子戦機器をウクライナ軍に対して活発に利用し続けていることを紹介し、統一部隊作戦圏にて、2019年初頭から現在までに500回以上ロシアの無人機の使用が確認されていると発表した。
同センター長は、統一部隊作戦圏では、禁止される武器を含めてウクライナ側の攻撃が継続していると発言した。
また、アゾフ海・ケルチ海峡の状況については、同センター長は、ロシア側は「防衛」の名の下に、ケルチ橋を用いて、引き続きアゾフ海内のウクライナの港へのアクセスを妨害していると伝えた。
質疑応答の際に、ケウリューク氏は、統一部隊作戦圏内には現在3万のウクライナ軍人が活動していると発言した。
また、同氏は、欧州安全保障協力機構ウクライナ特別監視団(OSCE/SMM)と統一部隊作戦の関係は、通常の協力ができていると指摘した。
同プレゼンテーションには、ポーランド、米国、ジョージアなどの国の代表者が出席していた。