ウクライナは加盟行動計画免除でNATOに招待されるが、招待は「条件履行後」=NATO事務総長

ウクライナは加盟行動計画免除でNATOに招待されるが、招待は「条件履行後」=NATO事務総長

ウクルインフォルム
北大西洋条約機構(NATO)のストルテンベルグ事務総長は11日、NATO加盟国首脳がウクライナに対しては「加盟行動計画(MAP)」が免除されることで合意したとしつつ、ウクライナへNATO加盟への招待が出されるのは「条件履行後」となると発言した。

ストルテンベルグ氏がビルニュスでの北大西洋理事会(NAC)会合後記者会見時に発言した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。

ストルテンベルグ氏は、「私たちは、ウクライナがNATO加盟国になることを認め、MAPについての要件を除外することで合意した。それはウクライナの加盟への道を、二段階プロセスから一段階プロセスに変えることになる。私たちは、同盟国が合意して、条件が履行された時に、ウクライナに対してNATO加盟の招待を出すという理解でも一致した」と発言した。

また同氏は、この決定はNATO同盟国が「ウクライナのNATOへの接近」を目的に同意した3つの要素の1つだと指摘した。

そして、同氏は、2つ目の要素とは、「ウクライナのための新しい多年プログラム」であり、それはウクライナの訓練とドクトリンをソ連式基準からNATO式基準へと移行させること、ウクライナの安全保障・国防分野の構築すること、医療、地雷除去、燃料供給の面での重要需要を満たすことを可能にするものだと説明した。

さらに同氏は、3つ目の要素は、新たにウクライナNATO理事会を設置することだとし、同氏は同理事会を「危機協議と決定採択のためのフォーラム」であり、同理事会にて参加者は「平等に会合を行う」と説明した。同氏はまた、12日に、ゼレンシキー大統領の出席を得た上で、同理事会の立ち上げ会合が開かれると伝えた。

同氏は、「これはウクライナのための強力なパッケージであり、ウクライナのNATO加盟に向けた明確な道だ」と発言した。

これに先立ち、ゼレンシキー大統領は11日、NATO首脳会議の開催されているビルニュスにて、ウクライナ抜きで同国のNATO加盟招待の条件についての表現が協議されていると批判した。その際、ゼレンシキー氏は、その表現とはウクライナのNATO加盟に関するものではなく、加盟への招待にのみ関するものだと指摘し、「それは前代未聞で馬鹿げている。ウクライナの招待にとっても、加盟にとっても、一切の時間枠が示されておらず、代わりに、ウクライナの招待のための『条件』のための何らかの奇妙な表現が加えられているのだ…。それは、ウクライナをNATOに招待する準備もなければ、ウクライナをNATO加盟国にする準備もないということに似ている。つまり、ウクライナのNATO加盟を、ロシアとの協議の中で交渉する可能性が残るということだ。ただしそれは、ロシアにとっては、さらにテロを続ける動機となる」と発言していた。


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