ピストリウス独国防相、ロシアとの数十年の対立を覚悟するよう国民に警告=報道
ウクルインフォルム
ドイツのピストリウス国防相は、自国民に対して、ロシアとの間の対立が数十年にわたり続くことを準備しなければいけないと警告し始めている。
米ニューヨークタイムズ紙が報じた。
ピストリウス独国防相は、現在ロシア軍はウクライナで完全に塞がれているが、他方で停戦が生じて、プーチン露大統領が戦力再編の数年間を得たら、プーチンは北大西洋条約機構(NATO)の団結を試すことを考えるだろうと指摘した。ピストリウス氏は、そのためドイツは自国軍の能力を迅速に回復すべきとの見方を示した。
同時に記事には、「ピストリウス氏の公の場での警告は、冷戦終結以来、強力な軍隊を忌諱してきたこの国の指導者層の重要な変化を示している。その警告はいよいよ大きくなっているが、ドイツ社会は、ドイツと欧州の安全保障が新たに攻撃的になったロシアによって根本的に脅かされていることを確信していないままである」と書かれている。
また、記事の執筆者は、ソ連が崩壊してから数十年経って、大半のドイツ国民は、国の安全保障はロシアと対立するのではなく、ロシアと共に活動することで確保されるとの考えに慣れてしまっていると指摘している。それは中国に関しても同様だとし、中国はドイツの自動車や機材にとっての決定的な市場を持つ必要なパートナーだとみなされているという。
世論調査によれば、ドイツ国民はより能力のある軍を目にしたいと考えていることがわかっているが、他方で、ドイツが国際的危機により関与して欲しいとの意見は、回答者の内の38%に過ぎないという。これは、2017年にこの設問での調査が行われてから、最も低い数字だという。