航空爆弾対策にはロシア領内飛行場へのアタクムス使用許可が要る=ゼレンシキー宇大統領
ゼレンシキー大統領がフィラデルフィア・インクワイアラーへのインタビュー時に発言した。
ゼレンシキー氏は、「誘導航空爆弾を使うためにロシアが使っている軍用機が停められている飛行場に対する長射程解決策の模索が必要だ(編集注:長射程ミサイルでの攻撃の許可付与の意)。300キロメートル先を攻撃できるアタクムスがおそらく、今日私たちを助け得るものだろう。私が強調したいのは『今日』である。しかし、すでにより離れた場所に位置する飛行場もあり、そこで彼らはさらに(長射程の)ミサイルを使用している。つまり、今日、ロシア連邦領内の深部へのアタクムス使用の可能性が私たちへ付与されねばならないのだ」と発言した。
同氏はまた、ロシア軍の誘導航空爆弾で最も苦しんでいるのは東部のドネツィク州とハルキウ州だと述べつつ、それには防空システムで対抗することは可能だが、「パトリオット」システムのミサイルは非常に高価であり、大量生産も行われていないと指摘した。
そして同氏は、「パトリオットで誘導航空爆弾とは戦えない。いずれにせよ、短距離ではあなたは勝てるだろうが、長い目ではロシアが勝つだろう。あなたは、全てのミサイルを放出したら、その後彼らが町やエネルギー施設を攻撃してきて、あなたは負けることになるのだ。誘導航空爆弾を使うためにロシアが使っている軍用機が停められている飛行場に対する長射程解決策の模索が必要だ」と発言した。
その際同氏は、バイデン米大統領がウクライナ領、国境付近、あるいは国境沿いのロシア領内のロシア兵器集積地を攻撃する許可をウクライナに付与した決定は肯定的だが、しかしそれは誘導航空爆弾でウクライナの町や村が破壊される問題は解決しないと指摘した。
その上で同氏は、「それは戦術的場面は解決するが、それは戦略的武器ではない。私たちは、戦術的武器では、誘導航空爆弾や彼らの航空機のような戦略的問題に対しては戦えない」と発言した。
写真:大統領府