ゼレンシキー宇大統領、ウクライナ議会に「勝利計画」を紹介

ゼレンシキー宇大統領、ウクライナ議会に「勝利計画」を紹介

動画
ウクルインフォルム
ウクライナのゼレンシキー大統領は16日、最高会議(国会)にウクライナの「勝利計画」を紹介した。

ゼレンシキー大統領が最高会議での演説の際に、「勝利計画」は、第1項目が地政学、第2、第3項目は軍事、第4項目は経済、第5項目は安全保障に関するもので構成されていると説明した。ウクルインフォルムの記者が伝えた。

ゼレンシキー氏はまた、最初の4項目は戦時中の時期に関係するもので、第5項目は戦後の安全の保証を目的としたものだと指摘した。

同氏は、「第1項目は、『NATOへの即時招待』だ。私たちは、民主的なネイションであり、欧州大西洋を守れること、私たちの民主的なネイションの共通の生活手段を守れることを証明した。数十年間ロシアは、欧州における地政学的不確実性を利用してきた。具体的には、ウクライナがNATO加盟国ではないという事実をだ。そして、それこそがロシアを私たちの安全の侵害へと駆り立てたのだ」と発言した。

同氏はまた、第2項目は「防衛」に関するものだと述べ、「それは、侵略国に対するウクライナの不可逆的な防衛強化だ。ウクライナにおける私たちの戦場での陣地を防衛しながら、同時にロシア人に戦争とは何かを真に感じさせて、ロシアのプロパガンダあろうともクレムリンの方に憎悪を向け始めるために、戦争をロシア領に戻すことは現実的だ。私たちはナイーブではなく、ウクライナは、大半のロシア人がロシアのモラル上の崩壊の深みを認識しているとは信じていないし、信じない。しかし、彼らは、ロシア軍の崩壊は感じなければならない。そして、それが彼らの戦争イデオロギーの敗北となるのだ」と伝えた。

そして同氏は、ウクライナの戦士の力を支えることのできる明確な武器リストもあると述べ、さらにクルスク作戦は、圧力が本当に強力な際にはプーチンは維持するだけの十分な力がないことを明らかにしたと指摘した。同氏は、そのため「勝利計画」第2項目実現の鍵となるのは、とりわけ、ウクライナ領内に緩衝地帯を作らせないためのウクライナ防衛・安全保障戦力によるロシア領指定地区での作戦の継続、防衛戦力の陣地の不可逆的強化、ウクライナの被占領地におけるロシアの攻撃能力の削減、ウクライナ軍の予備旅団装備におけるパートナー国支援、ロシアのミサイル・無人機から自治体を守るために十分な水準への防空能力の向上、パートナー国の可能な範囲内でのロシアのミサイル・無人機撃墜のための欧州隣国との共同防衛作戦だと発言した。さらに同氏は、ウクライナのミサイル・無人機使用作戦、ウクライナ国内でのミサイル・無人機生産拡大への投資、ロシアが占領するウクライナ領全域とロシア領内の軍事目標への長射程兵器使用制限のパートナー国による解除、ウクライナへの当該長射程ミサイル、無人機、その他攻撃手段の供与、ウクライナへの衛星データとその他偵察手段でのデータのリアルタムでの供与も挙げた。

そして同氏は、「勝利計画の防衛項目の個々の下部項目のために、ウクライナはパートナーたちに、何が私たちの目的で、どのように私たちはそれに到達し、どれだけロシアの継戦能力を削減するかについて明確な論拠を与えている」と伝えた。

その際同氏は、防衛項目には、非公開の追加項目があり、それへのアクセスは支援のための関連軍事能力を持つパートナーだけが得ていると指摘した。

同氏は、第3項目は「抑止」だとし、「そこにもまた、非公開追加項目がある。それはすでに、米国、英国、フランス、イタリア、ドイツの首脳が受け取っている。あとウクライナにとって内容を提供できる数か国も受け取る。それは、世界中が非常に良く知っている抑止コンセプトだ」と強調した。

同氏はまた、ウクライナは、自国領内に、ロシアからのどのような軍事脅威からもウクライナを守るために十分な、包括的な非核・戦略的抑止パッケージを展開することを提案しているとし、それがロシアの行動の幅を以下のものに狭めると指摘した。具体的には、それを通じてロシアは、戦争の公正な終結のための公正な外交的プロセスに加わるか、ウクライナが与えられた抑止パッケージを行使することで侵略戦争を継続する能力を失うかになるという。

そして同氏は、「つまり、抑止パッケージとは、ロシアが外交へ行くか、戦争マシンを失うかという事実だ。力を通じた平和、である」と強調した。

加えて同氏は、その項目は、パートナー国とすでに締結した安全保障協定の枠内での、定められた財政支援額内での資金提供を通じて確保されるものだとも述べた。

同氏は、第4項目は「戦略的経済能力」に関するものだと説明した。その際同氏は、「ウクライナには、天然資源が集中しており、とりわけ数兆ドルの価値の極めて重要な金属がある。それは、具体的には、ウラン、チタン、リチウム、グラファイト、その他戦略的な価値のある資源であり、それはグローバルな競争においてロシアとその同盟国、あるいはウクライナと民主主義世界を強めるものである。ウクライナにおける重要資源の埋蔵は、ウクライナの世界的に重要なエネルギーと食糧生産の可能性と並び、戦争におけるロシアの重要な侵略目標の一つである。そして、これは我々の成長の可能性でもあるのだ」と大統領は述べた。

そして同氏は、戦略的経済項目にも非公開の補助項目があるとし、それはいくつかのパートナー国にしか伝えられないと説明した。

さらに同氏は、「ウクライナは米国と特定のパートナー、とりわけウクライナが加わるEU、そして世界の他のパートナーと共に、ウクライナに現存する重要資源の共同保護、共同投資、関連経済能力使用のための特別協定を締結することを提案している。それもまた力を通じた、経済的力を通じた平和である」と発言した。

そして同氏は、第5項目は戦後への期待であるとし、「戦後ウクライナは、最大規模の経験と規模の軍隊の1つを持つことになる。それは、現代戦争の真の経験、西側の武器と、優れたNATO軍との多面的な連携経験を持つ人々、私たちの戦士のことである」と指摘した。

その際同氏は、パートナー国の同意があれば、戦後、欧州の配備されている米国軍の部隊の一部をウクライナの部隊へと交代させることも可能だと発言した。そして同氏は、「ウクライナ人は、ロシアの悪が打ち勝てない力となれることを証明した」と強調した。

これに先立ち、欧州連合(EU)のボレル外務・安全保障政策担当上級代表は、10月17、18日、ブリュッセルで開催される次回の欧州理事会会合にて、ウクライナのゼレンシキー大統領が「勝利計画」を提示すると発表していた

写真:大統領府


Let’s get started read our news at facebook messenger > > > Click here for subscribe

トピック

ウクルインフォルム

インターネット上の全ての掲載物の引用・使用に際しては、検索システムに対してオープンであり、ukrinform.jpの第一段落より上部へのハイパーリンクが義務付けてられています。また、外国報道機関の記事の翻訳を引用する場合は、ukrinform.jp及びその外国報道機関のウェブサイトにハイパーリンクを貼り付ける場合のみ可能です。「宣伝」のマークあるいは免責事項のある記事については、該当記事は1996年7月3日付第270/96-BPウクライナ法「宣伝」法第9条3項及び2023年3月31日付第2849ー9ウクライナ法「メディア」の該当部分に従った上で、合意/会計を根拠に掲載されています。

© 2015-2024 Ukrinform. All rights reserved.

Website design Studio Laconica

詳細検索詳細検索を隠す
期間別:
-