ウクライナ海軍、シリア・タルトゥースの露軍基地につきコメント
プレテンチューク報道官がテレビ番組出演時に発言した。
記者から、ロシアのシリアへの影響力の喪失が同地域におけるロシアの艦隊の作戦能力にどう反映されているかと質問されると、プレテンチューク氏は、現状でロシアの艦隊は同国の地政学的目的を達成する手段となっていると指摘した。
そして同氏は、「確かに、ロシアは地中海を自らの利益のために利用してきた。そこには、自らの地政学的目的の達成のために、作戦船団が常に駐留していた。以前は、彼らにとってそれはもっと容易だった。なぜなら、黒海からトルコの海峡を通じて全てのロジスティックがあったからだ。現在、それ(編集注:黒海とのロジスティック)は断絶されており、彼らはその集団の補給のために欧州をぐるっと北へと回らないといけない」と発言した。
さらに同氏は、シリアのタルトゥースのロシア軍の基地には様々な種類の艦船があると指摘した。同氏は、「そこには潜水艦もある。ところで、その内2隻は、全面侵攻当初は黒海艦隊の一部だった。両艦は(編集注:黒海へ)戻ることができなかったのだ。それは、私たちのここの海域にもいる、636『ワルシャワンカ』と同じものだ。そして、それだけではない。そこには、黒海艦隊から少なくとも1隻のフリゲート艦が出てきている。そして、そこには時々ミサイル艦もいるし、大型揚陸艦もいる」と説明した。
同氏は、そこにはその地域におけるロシアの利益を確保することのできるあらゆる艦船があると述べ、「そして何より、それは巡航ミサイル搭載艦である」と補足した。
同時に同氏は、ロシアは地中海のコントロールをほぼ完全に失ったと指摘した。
その他記者から、ロシアは今何を建造しているかとの質問に対しては、「伝統的に彼らは造船分野はかなり脆弱だ。それは深刻な休止状態が生じた90年代の名残りである。連番プロジェクトものの大半は、90年代のものである。伝統的に彼らは、時代遅れの艦隊であり、伝統的に彼らは政府の発注に約10年の遅れがあり、結果は通常最大で50%実現される」と発言した。
加えて同氏は、ロシアは揚陸艦シリーズや「ツィクロン」(編集注:艦船)をはじめ、多くのものを完成させる予定だったが、しかし、現在クリミアで建造を行うことは基本的に不可能だと発言した。
そして同氏は、「4つの艦隊と船団を持ち、超大国を自称するその国は、例えば、ミコライウで建造された唯一の空母を修理することができないのだ。あるいは、彼らは、旗艦である原子力船を廃棄して、25年間修理に出されている同様の船と交代させようとしている」と発言した。