EU、ドンバス武装集団に通過検問地点の開通を要請
ウクルインフォルム
欧州連合(EU)は、ウクライナ東部ルハンシク州にて、民間人の政府管理地域と非政府管理地域間移動に利用される新しい通過検問地点「ゾロテー」と「シチャースチャ」をウクライナ政府が開通したことを歓迎した。同時に、EUは、ロシアの支援する違法武装集団に対して、両地点の開通を要請した。
12日、欧州安全保障協力機構(OSCE)常設理事会にて、EUによるウクライナに対するロシア侵略・クリミア占領声明が発表された。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。
声明には、「私たちは、ウクライナがすでにある通過検問地点の運営を再開し、またゾロテーとシチャースチャにおける追加検問地点2点を開通したという事実を歓迎する。同時に、私たちは、ロシアの支援する武装集団が現存の通過検問地点も追加的地点も開通する決定を拒否したことを残念に思っている。それは、非政府管理地域の民間人がゾロテーとシチャースチャにて封じ込められていることを意味する」と書かれている。
EUはまた、これらの検問地点を三者コンタクト・グループ(TCG)の合意にしたがって安全に通過できるよう保障するよう要請した。
これに先立ち、ウクライナ、ロシア、欧州安全保障協力機構(OSCE)からなる三者コンタクト・グループの決定により、11月10日に被占領地(非政府管理地域)との間の新通過検問地点「シチャースチャ」と「ゾロテー」の相互開通が予定されていることが発表されていた。現在、ルハンシク州には、住民が政府管理地域と被占領地を移動するための通過検問地点が「スタニツャ・ルハンシカ」の1地点しかなく、また同地点は歩行者専用の作りのため、新地点の開通が長らく求められていた。
しかし、ロシア占領政権は、10日なっても通過検問地点「シチャースチャ」と「ゾロテー」の開通を行わず、引き続き両地点の民間人の移動を認めていない。
写真:国境警備庁