ウクライナ国会、東部一部地域「地方自治の特別規定」法の効力を延長
ウクルインフォルム
ウクライナ最高会議(国会)は2日、「ドネツィク・ルハンシク両州一部地域の地方自治の特別規定法」第1条の効力を2022年12月31日まで延長した。
最高会議議員317名が関連改正法案(第6342)に賛成した(過半数は226)。ウクルインフォルムの記者が伝えた。
同法案は、「ドネツィク・ルハンシク両州一部地域の地方自治の特別規定法」第1条が定める、両州一部地域(現在被占領下にある地域)の地方自治の特別規定の暫定発効の可能性を1年間延長する内容となっている。
同法案説明文には、同法採択は、ドネツィク・ルハンシク両州にて国際法と国連憲章の原則・規範に基づいた平和的情勢解決を目的とする関連立法条件実現のための追加的な時間的猶予を生み出すことが目的だと書かれている。
なお、「ドネツィク・ルハンシク両州一部地域の地方自治の特別規定法」は、ミンスク諸合意のウクライナ側による政治関連義務の履行の一環で、2014年9月に採択され、同年10月18日に3年間の時限立法として発効していたもの。同法には、ドネツィク・ルハンシク両州一部地域にて、違法武装集団や戦闘員・傭兵の撤退後に、欧州安全保障協力機構(OSCE)などの監視を得て、表現・報道の自由が確保された上で、ウクライナ憲法・国内法に従った地方選挙が実施された後に発効する、これら地域における地方自治の特別性が効力を持つとあり、またその詳細が規定されている。
同法第1条にて、同法の効力を当初3年と定めていたが、その後、最高会議は、1年ごとにその効力を延長している。