ミシェル欧州理事会議長、オデーサ訪問 ゼレンシキー大統領とビデオ会談
ミシェル欧州理事会議長がツイッター・アカウントにて報告した。
ミシェル氏は、「私は、オデーサへヨーロッパの日を祝いに来た。プーシキンが『あなたは欧州を感じることができる』と述べた町だ。そして、今日、ウクライナの人々が、ロシアの銃弾やロケットから記念碑を守り、ロシアの侵略から自由を守っている場所だ」と書き込んだ。
ミシェル氏はまた、「あなたは孤独ではない。EUはあなたとともに立っている」と伝えた。
I came to celebrate #EuropeDay in #Odesa, the city where Pushkin said that "you can feel Europe."
— Charles Michel (@eucopresident) May 9, 2022
And where today the Ukrainian people shield their monuments from bullets and rockets and their freedom from Russian aggression.
You are not alone.
The EU stands with you. pic.twitter.com/kneuEOvepb
また、ウクライナ大統領府は、ゼレンシキー大統領とオデーサ滞在中のミシェル欧州理事会議長のビデオ会談について報告した。
発表によれば、ゼレンシキー氏は、ミシェル氏に、第二次世界大戦の勝利の記念日を祝うとともに、ウクライナへの訪問につき謝意を伝えた。
さらにゼレンシキー氏は、ロシア連邦が黒海を軍艦で封鎖し、商業船がウクライナの港を利用できなくなっていることで起こり得る食料危機を看過しないことの重要性を強調した。
またゼレンシキー氏は、ウクライナは世界の約4億人の人々に穀物を供給していると述べ、ウクライナの農産物の輸出妨害はすでに世界の食料品の価格上昇をもたらしていると伝えた。そして、それによって、地球上の複数の地域で飢餓の強化、政治の不安定化が生じかねないと指摘した。
これに対して、ウクライナの穀物を載せた船舶が出港できずにいるオデーサ海洋港を訪れたミシェル議長は、飢餓を広めないためには、小麦が世界の全ての人々にとってアクセスできるようにならなければならないと発言した。両者は、穀物輸出のために、ロシアによるウクライナの港の封鎖解除のための緊急方策を取らねばならないと強調した。
また、ゼレンシキー氏は、EUによる次の対露制裁パッケージの採択を待っていると伝えた。
加えてミシェル氏は、EUはウクライナに最大限の財政・防衛支援を提供し続けるとし、EUはすでにウクライナサポート計画を確定したと指摘した。ミシェル氏は、「あなた方のイニシアティブのためのマーシャル・プランがなければならない。私たちは、あなた方が人道的挑戦を解決し、働き、ウクライナの経済を再生し始められるように、世界のサポートを動員しなければならない」と発言した。
写真:ウクライナ閣僚会議
またミシェル氏は、欧州委員会は6月にウクライナによるEU加盟候補国地位獲得申請を審議すると伝えた。
同氏はさらに、ウクライナ人は現在、自らの祖国だけでなく、民主主義と自由という欧州の共通の価値をめぐって戦っているのだと述べ、EUはウクライナをサポートするとともに、人々の強靭さと勇敢さに感動していると発言した。