ゼレンシキー宇大統領、マクロン仏大統領と武器供与・穀物輸出増加につき協議
ウクライナ大統領府広報室が伝えた。
発表によれば、電話会談は1時間半に及んだという。
ゼレンシキー大統領は、欧州連合(EU)にて、ウクライナに対してEU加盟候補国地位付与という歴史的決定が採択されたことにつき、議長国フランスとマクロン仏大統領個人の重要な役割を指摘した。
またゼレンシキー氏は、ロシア侵略への対抗の推移、前線の状況についてマクロン仏大統領に報告した。
ゼレンシキー氏は、「私たちは、真のテロ国家と戦争を行っている。オレニウカにおけるロシアによるウクライナ人捕虜に対する冷笑的な抹殺計画は、それを証明するものである」と強調し、フランスがこの人道に対する罪への強い非難と罪人の責任追及を支援する準備を示していることにつき謝意を伝えた。
加えて両首脳は、治安情勢につき協議を行った。ゼレンシキー大統領は、フランスが新たな現代的武器をウクライナに提供する決定を採択したことと、これまでに提供された防衛支援を指摘した。両者は、フランスやその他のパートナー国による、ウクライナ軍が優先的に必要としている現代的武器の供与をはじめとする、安全保障支援の提供につき、今後の行動を調整することで合意した。
両者はまた、ウクライナへのマクロ財政支援問題についても協議した。
その他、両者は、ロシア連邦がウクライナ領内で続けている戦争犯罪の問題についても触れ、ゼレンシキー大統領は「全ての罪人は罰されねばならない。それが私たちの原則的立場だ」と強調した。ゼレンシキー氏は、マクロン氏に対して、本件に関し、フランスが医療関係者と、侵略者の犯罪事例の確立に向けた治安当局者を派遣したことにつき謝意を伝えた。
また両者は、ウクライナの戦後復興、特に「早期回復計画(Fast Recovery Plan)」実現へのフランスの参加に注意を向けた。ゼレンシキー氏は、フランスがウクライナの個別地域復興へと参加する準備があることが重要だと指摘した。
さらに、両者は、世界の食糧危機問題も協議を行った。両者は、ウクライナの穀物の輸送イニシアティブを歓迎し、同イニシアティブの一貫した実現が不可欠だと強調した。同時に、ウクライナの食料の他の輸送路での輸出を増やすことも協議した。
マクロン仏大統領は、自身のアフリカ諸国への訪問の結果を詳細に報告し、その結果の一つとして、反戦連合が拡大し、ロシアの全面的侵略を受けるウクライナへの国際的サポートの連帯が生じたと伝えた。
ゼレンシキー氏は、マクロン氏に、8月23日に開催される国際クリミア・プラットフォーム・オンライン首脳会談への出席に招待した。
写真:大統領府