欧州委員長、ウクライナにおける「公正で永続する平和」の達成手段に言及

欧州委員長、ウクライナにおける「公正で永続する平和」の達成手段に言及

ウクルインフォルム
欧州連合(EU)のフォンデアライエン欧州委員長は5月31日、EUはゼレンシキー宇大統領が提案する、ウクライナにおける永続する平和を達成するための案「平和の公式」を支持していると述べ、また同案はウクライナのEU加盟を近づける改革とともにあるべきだとも発言した。

フォンデアライエン委員長がスロバキア首都ブラチスラバで開催された安全保障会議「グローブセク2023」の際に発言した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。

フォンデアライエン氏は、「ウクライナのための公正な平和はまた、永続する平和にもならねならない。そのためには、平和は2つの極めて重要な手段で強化されねばならない。1つは、ウクライナのための長期的安全の保障だ。私は、どうしたらウクライナにとってのそのような安全が保証可能かという、継続している議論を歓迎する。そのために利用可能な複数のモデルや歴史の事例がある。同志国からのそのような保証のパッケージは、しばしば『拒否的抑止』と呼ばれるものを提案するかもしれない。別の言い方をすれば、ウクライナが将来のロシアの攻撃に対抗して自らを要塞化すべく、ウクライナに軍事装備を与えるというものだ」と発言した。

同氏はまた、EUはゼレンシキー大統領の「平和の公式」を断固として支持しているとし、同「公式」は国連憲章や国連総会決議に基づいた10の項目から構成されていると述べ、ゼレンシキー氏がこの「公式」に参加し、これにもとづいて平和を築くよう要請していることを喚起した。同氏はその際、平和を達成するための同「公式」の最初の項目は、ルールに基づいた秩序の維持だと指摘した。

さらに同氏は、「その点にて、非常に重要となるのが明瞭さだ。ウクライナの友人たちが同国の安全のために長期にわたってそばにいるという明瞭さ。安全保証のための諸方策は、ウクライナの民主的改革というより広範な環境を伴うべきである。その点で、ウクライナが私たちのEUへと加盟する道が、根本的な役割を担う。私たちが挑戦を伴う旅を始めたことは皆が知るところだが、私たちがウクライナに加盟候補国地位を与えたことは、正しいことである。現在、私たちは、その道の一歩一歩において、彼ら(ウクライナ)の側にいなければならない」と強調した。

同氏は、ウクライナは現在自らの生き残りをかけて戦っているにもかかわらず、自国の民主主義強化のための断固とした改革を続け、EUへ近付き続けていると指摘した。そして、同氏は、「それは本当に印象的なことだ。私たちは、ウクライナがもっと近くなるよう、公正で永続する平和へとより早く進めるように、私たちの作業を継続していく」と発言した。

加えて同氏は、現在和平計画や停戦に関する話がたくさん出ているとしつつ、「その点では、何よりも、『ウクライナ抜きでは何も(編集注:決めない/話さない)』という原則がなければならない。私たちは、ウクライナとともに、公正な平和を、侵略国にとっての褒美とはならず、国連憲章の原則と、ウクライナの人々の自らの未来の支配者となる権利に適う平和を望んでいる」と発言した。

同時に同氏は、「紛争の凍結をもたらす停戦は、永続する平和をもたらさない」と強調し、そのような停戦は2014年にすでにあったことを喚起した上で、「私たちは、その合意とともに、昨年2月、ロシアが侵攻した時に何が起きたかを知っている。停戦は、本質的に不安定であり、コンタクト・ライン沿いの地域を不安定化させかねない。誰も投資も復興も行わず、紛争は再びどんな瞬間にも再燃しかねない。否、公正な平和は、ロシア軍と彼らの装備のウクライナ領からの撤退の結果でなければならない」と発言した。


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