ウクライナ外務省、ロシアによる占領下ウクライナ領での偽「選挙実施」の非難を国際社会に呼びかけ 日本等も非難
ウクライナ外務省が声明を発出した。
外務省は、ロシアが発表した一時的被占領下ウクライナ領の地方占領政権のいわゆる「選挙」は、ウクライナの主権と領土一体性、ウクライナ法、国連憲章をはじめとする国際法の規範を著しく侵害するものだと指摘した。
また外務省は、「ロシアの一時的被占領下での偽選挙は無意味である。それは、法的効力を一切発さず、ロシアが制圧しているウクライナ領の地位変更をもたらさない」と強調した。
さらに、声明には、クレムリンは、今回ウクライナの諸州やクリミアにて偽選挙を組織することで、ロシアの法体系の不法なものに変え続けていると指摘されている。
その他外務省は、国際社会に対して、今回のロシアの行為を非難した上で、偽選挙の結果として設置されるとされる、どのような「行政府」の合法性、さらに関連のいかなる決定も認めないよう要請した。
また、今回の偽選挙実施に関与した者や、ロシア政権幹部、占領政権や選挙機構の代表者の責任が追求され、また国際制裁の対象となると説明されている。
日本の松野博一官房長官は、8日の記者会見で、ロシアがウクライナ占領地で実施した「いわゆる選挙」を非難した。総理官邸ウェブサイトにて、記者会見動画が公開された。
松野氏は、「ロシアによる併合は、ウクライナの主権と領土一体性を侵害する明らかな国際法違反であり、国連総会決議とも相入れないものであり、決して認められず、強く非難する」とし、これらの地域でこうした選挙を実施することも決して認められないと強調した。
ドイツ外務省も、ロシアのこの偽選挙を認めないとするメッセージを発出した。在ウクライナ・ドイツ大使館がソーシャルメディア「X」アカウントで伝えた。
ドイツのメッセージには、「ロシアはウクライナ領ドネツィク州、ルハンシク州、クリミア、ヘルソン州とザポリッジャ州の一部で『選挙』を行っている。これは、明確なプロパガンダ行為以外の何物でもない。私たちはロシアの併合実施の試みを認めない」と伝えた。
英国のクレヴァリー外相も、ソーシャルメディア「X」アカウントにて、今回の選挙を批判した。
クレヴァリー氏は、「あなたは、他国で選挙は行えない。ロシアのウクライナでのいかさま『選挙』は、ウクライナの主権領土に対する無根拠な要求の恥ずべき合法化の試みである」と書き込んだ。