「ロシアは武器を置いて、この戦争を今日終わらせることができる。ウクライナはできない」=NATO事務総長
キーウを訪れたストルテンベルグNATO事務総長がゼレンシキー大統領との共同記者会見時に発言した。ウクルインフォルムの記者が伝えた。
ストルテンベルグ氏は、「ウクライナが強くなればなるほど、私たちはロシアの侵略の終わりにより近づくことになる。ロシアは、武器を置いて、この戦争を今日にでも終わらせることができるが、ウクライナにはその可能性はない。もしウクライナが降伏しても、それは平和の回復は意味しない。それは、ロシアの残酷な占領のみをもたらすのだ。そのような代償の平和は、平和が全く生じないということである。ウクライナは、公正かつ永続する平和を必要としている。私は、その目的の達成のためのゼレンシキー大統領の10項目の計画(編集注:平和の公式)を断固として支持している」と発言した。
同氏はまた、ウクライナの将来はNATOの中にあると発言した。
写真:大統領府
ウクライナの反転攻勢について、同氏は、「現在あなた方の戦力は前進している。彼らは激しい戦いを行い、徐々に領土を解放している。ウクライナ軍が取り戻している1メートル1メートルは、ロシアが失う1メートルである。鮮やかなコントラストが存在する。ウクライナ人は自らの家族のため、未来のため、自由のために戦っているのに対して、モスクワは帝国的幻想のために戦っているのだ」と強調した。
その他同氏は、現在キーウは全自由世界にとっての特別な場所となっているとし、NATO31の同盟国や友好国がウクライナを支援しており、50か国以上がウクライナに武器や軍用品を供与しており、140か国以上が国連にてウクライナの主権保護の立場を表明していることを喚起した。
同時に同氏は、ロシアの国際社会での意義は低下していると指摘し、ロシアは国際市場から切断され、同国首脳陣は国際首脳会議の際にに出席できず、ロシアはいらんや北朝鮮といった体制から武器を得ようとしていると指摘した。
また同氏は、同盟国はウクライナにロシアの侵略から防衛するための武器や軍用品を供与し続けており、その中には戦車「エイブラムス」、現代的防空システム、F16訓練が含まれると伝えた。さらに、ロシアの全面侵攻開始以降、NATO同盟国はウクライナに1000億ユーロ以上の軍事支援を供与してきたとし、その半分は米国から、残りの半分は欧州同盟国とカナダから供与されたものだと伝えた。
同氏は、ウクライナと米国が共同で防空システムを含む武器生産を行う意向があることを歓迎した。