スイスで「平和サミット」始まる
前日にはすでに複数の代表団が現地に到着している。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。
14日夜には、ゼレンシキー宇大統領も現地に到着した。
ゼレンシキー氏は、ソーシャルメディア「X」アカウントにて、「『平和サミット』は、世界の多数派が、核安全保障、食料安全保障、捕虜と全ての連れ去られた人々、とりわけ追放されたウクライナ児童の帰還といった、世界の一人一人にとって重要な分野で具体的な行動をとることを可能とさせるものだ」と書き込み、同「サミット」への参加を決めて、グローバルなリーダーシップ、平和、国際法、国連憲章への献身を示すことにした全ての人に謝意を伝えた。
また同氏は、「責任ある世界の多数派として、私たち皆一緒に、戦争、侵略、植民地的占領への終止符を打ち、その繰り返しを不可能とすべくあらゆる努力を尽くさねばならない。私は、世界の全ての人が公正な平和とそれぞれの国への尊重を望んでいると確信している。だからこそ、『サミット』のフォーマットは共通の目的を達成する上で各国が自らのリーダーシップを発揮できることを想定しているのだ。責任ある世界の多数派の声は、平和を近付け、国連憲章の完全な力を回復させることができる」と書き込んだ。
参加する国・国際機関のリストは、前日夜になってはじめて明らかにされた。いくつかの国は、ぎりぎりまで態度を決めずに、最後に決定を下したという。とりわけ、ブラジル、南アフリカ、インドネシア、アラブ首長国連邦、インド、トルコなどの代表者の出席には疑問がもたれていたが、ブラジル、南ア、インドネシア、アラブ首長国連邦は特使レベルで代表者を送り、インドとトルコは外相を送ることが判明した。
92か国中57か国は、首脳が出席し、29か国は外相、6か国は特使を派遣する。ロシアが会議の開催を妨害するために甚大な努力を費やしていたことを考慮すれば、これは成功とみなせるだろう。
また、「平和サミット」を主催するスイスは、公式ウェブサイトにて、「同会議は、ロシアをこのプロセスにいつどのように関与させるかにつき、初めて最高レベルで協議する可能性を与える。スイスにとっては、長期的解決策の策定は双方の参加が必要である。この会議を開催することで、スイスは、ウクライナにおける公正かつ永続的な平和へのプロセスを始める最初の一歩を実現する。これによりスイスは、対話を促進するという自らの長い伝統を続けている」と伝えている。
同「サミット」には、日本からは、岸田首相が出席する。日本外務省の公式サイトには、「スイスでは、ウクライナの平和に関するサミットに出席し、スイスやウクライナをはじめとする各国と連携し、公正かつ永続的な平和の実現に向けたウクライナの取組を、我が国として支援していく姿勢を力強く発信する」と書かれている。
同「サミット」の治安確保には、約4000人の警察官があたっている。
「グローバル平和サミット」は、6月15、16日の2日間にわたって開催される。