ウクライナ外務省、ハンガリーに対し「和平」を用いた情報操作を止めるよう要請
ウクライナ外務省がコメントを発出した。
外務省は、「ハンガリー高官は、あたかも戦争を止められるかのようなことを再び述べているが、その発言は現実に反したものである。実際には、ハンガリーによるモスクワへの『平和維持』電話の後、ウクライナの町やコミュニティに対する死をもたらすミサイルや無人機が飛んできているのだ」と指摘した。
また外務省は、ハンガリーの行動は、その発言以上に、「平和維持」とはかけ離れていると指摘した。そして、ハンガリーに対して、和平とクリスマスを用いた非倫理的な情報操作を止め、侵略国との一方的な接触を控えるよう呼びかけた上で、ハンガリーのロシアとの接触が公正な平和回復の共通の努力を弱体化させていると指摘した。
そして外務省は、平和を妨害しているのはロシアと、同国の戦争に耽ける独裁者だけだと強調した。
その上で外務省は、「ウクライナは自国の大地における平和を世界の誰よりも切望している。私たちの国とパートナーたちの共通の努力は、正に公正かつ永続的な平和の達成を目指すものだ。ウクライナは常に、正直な対話と相互の尊重の原則を順守している。私たちは、ウクライナの敗北ではなく、戦争の終結を心から願うパートナーたちとの建設的な接触を続けている」と伝えた。
これに先立ち、ハンガリーのオルバーン首相は、同国はウクライナに対して、クリスマス停戦と捕虜の大規模交換の確立を提案したが、あたかもゼレンシキー大統領に拒否されたなどと発言していた。
このオルバーン氏の発言に対して、ウクライナのリトヴィン大統領コミュニケーション担当顧問は、公共放送「ススピーリネ」へのコメントで、ハンガリー側はウクライナと「何も協議していない」とし、「モスクワとの接触についても事前に連絡していなかった」と発言した。また、同氏は、「ウクライナはハンガリーに何の権限も与えていない」とも指摘した。同時に同氏は、年内の被拘束者の大規模交換に関する協議はすでに2週間続いているとも発言した。