メルツ独野党党首、ウクライナの平和達成を自身の優先課題とすると公言
メルツCDU党首がベルリンのケルバー財団での演説の際に発言した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。
メルツ氏は、「私たちが追求する平和は、安全と自由の中の平和だ。私たちは服従と帝国主義的権力の代償による平和は求めていない。私たちは、私たちの自由を代償にした平和は望まない。(中略)思うに、ウクライナにとって、最も重要な答えは、同国が戦争に勝つことだ。私にとって勝利とは、民主的で正統に国家主権を行使する政府を抱えて領土一体性を回復することを意味する。勝利はまた、ウクライナが政治的、そして必要なら、軍事的同盟の選択の完全な自由を持つことも意味する」と発言した。
また同氏は、現在ウクライナは核兵器を自発的に放棄し、軍縮したことの代償を、独立国家としての存続をかけた戦争で払っていると指摘した。
そして同氏は、ロシアは現在の戦争を成功裡に継続するチャンスをこれ以上一切目にしてはならないと発言した。加えて同氏は、米国の新政権もまた、少なくとも部分的には、同じように見ているとの印象を抱いていると述べた。
その上で同氏は、「それは、ウクライナがこのロシアの侵略から効果的に自衛できるよう、十分に強くなることを想定するものだ」と述べた。
同氏は、ドイツはウクライナを同国が自衛権行使のために必要とするあらゆる外交的、財政的、人道的、軍事的手段で支援せねばならないと強調した。さらに同氏は、ウクライナにおける自由かつ安全な平和への唯一の正しい道筋は、ドイツをはじめとするパートナー国からの恒常的かつ一貫した支援だと訴えた。
同時に同氏は、「ドイツは戦争の当事者になってはならない」とも発言した。
また同氏は、自身の主張はゼレンシキー宇大統領とのダボスでの3度目の会談時にも改めて伝えたと述べた。
その他、メルツ氏は自身の演説の冒頭で、ロシアはウクライナに対して、実質的に約11年間戦争を行っているとも指摘した。
写真:IMAGO