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「もし選挙のために戒厳令を止めたら、ウクライナは軍を失うことになる」=ゼレンシキー宇大統領
ゼレンシキー大統領が英ITVニュースへのインタビュー時に発言した。
ゼレンシキー氏は、「私たちの国民が戦時下での選挙(実施)に反対しているのだ。なぜなら、人々は皆、何が起こるかを分かっているからだ。私は選挙を恐れてはいない。しかし、選挙とは何であろうか? 私たちは戒厳令を終わらせる、ないしは(編集注:効力を)止めなければならない。もし戒厳令を止めたら、私たちは軍を失う。そして、ロシア人が喜ぶのだ。なぜなら、士気、戦闘能力が失われるからである。そして、法制面でそのような軍を維持することができなくなる。それが事実だ。人々は家に戻るし、そうするだけのあらゆる権利を有すことになる。しかし、ロシアは必ずそれを反転攻勢のために利用するだろう」と発言した。
その他同氏は、「選挙の議題を提起しているのはロシア人である。なぜなら、彼らにはウクライナにて『自分側の人間』が必要だからだ」と指摘した。
さらに同氏は、選挙を実施しても多くの国民の投票参加を確保することができないとも指摘した。同氏は、「軍人はどのように投票するのだろうか? それは技術的に非常に困難である。彼ら抜きの投票は不公正となる。民主主義を守っている人々が投票できなくして、何を民主主義と呼べようか。国外にいる数百万人はどうすれば良いのだろうか? 国外には800万人の人がおり、そのため(編集注:彼らが投票できるようにするため)にはインフラを構築せねばならない。そして、被占領地にいる数百万人のためには何をすべきだろうか?」と強調した。
そして同氏は、投票を行ったとしても、ロシアは「その選挙は正統ではなかった」と言うだろうと指摘した。その際同氏は、「ロシアはこう言う。『国外にいる人は投票しなかった』と。しかし、ロシアが支配する一時的被占領地でどのように人々は公正に投票できるというのだろうか? それはクリミアで行われたような(いわゆる)『住民投票』と同じことになる」と発言した。
同文脈で同氏は、ロシアは「ウクライナの完全な不安定化」を望んでいると指摘した。
写真:大統領府