
2024年2月24日に新たな地政学的EUが誕生した=コスタ欧州理事会議長
ウクルインフォルム
欧州連合(EU)のコスタ欧州理事会議長は15日、欧州連合(EU)は平和と安全の達成という欧州全体のプロジェクトの要素としてウクライナ支援を見ているとし、同支援を与え続けていくと発言した。また、同氏は、交渉の前から侵略者に譲歩するのは、それがどのようなものであり大きな過ちだと指摘した。
コスタ欧州理事会議長がミュンヘン安全保障会議で発言した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。
コスタ氏は、「ウクライナはもう3年英雄的な抵抗を行っている。プーチンのウクライナ支配の試みは失敗してきたし、私たちが見てきた通り、ゼレンシキー大統領はこれまで以上に強くなっている。今日、私のメッセージは非常にシンプルだ。私たちは諦めていない。私たちは、私たちの平和プロジェクトの要素として、ウクライナを支援し続けていく。ウクライナだけが、交渉がいつになるか、交渉の条件がどのようなものになるかを定めることができる。どのような交渉であれ、その前に譲歩することは大きな過ちである。さらに、私たちは、交渉でも、安全の保証の提供でも、復興でも、ウクライナに寄り添い続けていくし、将来のEU加盟に関してもだ」と発言した。
また同氏は、EUは2022年2月24日のロシアの対ウクライナ全面侵攻開始の時に変わったと指摘した。その際同氏は、「それは、新しい地政学的EUが誕生した時であった。ロシアの対ウクライナ侵略は、欧州の安全保障構造を根本的に変化させた。私たちの大西洋間パートナーたちと一緒に、私たちは、ウクライナの独立、主権、領土一体性を守り、同国に経済的、人道的、軍事的支援を与えるために迅速に行動し始めた。最も重要なことは、ウクライナの未来はEUの完全な加盟の中にあるという明確な認識が生じたことだ。それは、EUの立場であり、先ほど(編集注:ゼレンシキー宇大統領から)聞いたように、それはまたウクライナの立場でもある」と発言した。
なお、2月14日から16日にかけて、ドイツ・ミュンヘンにて、ミュンヘン安全保障会議が開催されている。
写真:ミュンヘン安全保障会議