
米国との鉱物資源利用に関する合意はまだ準備ができていない=ゼレンシキー宇大統領
ゼレンシキー大統領がミュンヘン安全保障会議の際の記者会見時に発言した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。
ゼレンシキー氏は、「その合意は関連の大臣が署名せねばならない。私は、大統領として、大臣がそれに署名することに同意しなかった。なぜなら、その合意(案)は準備できていないからだ」と発言した。
また同氏は、その合意は「投資的」なものであるべきだと強調した。その際同氏は、「私にとっては、ウクライナへの投資について話すことが非常に重要であり、それは法的に正しく記述されるべきである」と指摘した。
さらに同氏は、その投資から得られる利益が安全の保証の一部となるべきだと強調した。
その上で同氏は、「その繋がりを、私は今のところ、その文書の中に見ていない」と指摘した。
これに先立ち、12日、ベッセント米財務長官は、キーウを訪問した際に、ウクライナに対して、ウクライナに埋蔵する希少鉱物資源の開発などに関する二国間パートナーシップ合意案を提案していた。
また、トランプ米大統領は、ウクライナは米国の支援に対して、5000億ドル相当の希少な鉱物資源で相殺することに「原則的に」同意していると発言していた。
ゼレンシキー宇大統領は昨年10月、「勝利計画」の第4項目として、「ウクライナには、天然資源が集中しており、とりわけ数兆ドルの価値の極めて重要な金属がある。それは、具体的には、ウラン、チタン、リチウム、グラファイト、その他戦略的な価値のある資源であり、それはグローバルな競争においてロシアとその同盟国、あるいはウクライナと民主主義世界を強めるものである」と発言していた。その際ゼレンシキー氏は、「ウクライナは米国と特定のパートナー、とりわけウクライナが加わるEU、そして世界の他のパートナーと共に、ウクライナに現存する重要資源の共同保護、共同投資、関連経済能力使用のための特別協定を締結することを提案している。それもまた力を通じた、経済的力を通じた平和である」とも述べていた。