
シビハ宇外相、王中国外交部長と会談 中国による支持への期待を伝える
両外相はミュンヘン安全保障会議の会場内で会談した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。
シビハ氏は、両国外相の会談はすでに定期的なものとなっているとし、「会談は様々な町で行われており、多分、次の会談は戦時下にある国の首都キーウで、中国側にとって都合の良い時に組織する正しい時が来たのであろう」と発言した。また同氏は、その際には、ウクライナにとっての公正かつ永続的な平和をどのように達成するかについて詳細な協議ができるだろうと補足した。

同氏はまた、「私たちはあなた方の支持を必要としている」と強調した。
さらに同氏は、今回の会談が二国間関係のさらなる発展のためのさらなる肯定的な一歩となることへの期待を表明した。
その他同氏は、2024年に政治対話の再開における肯定的な傾向を指摘した。

王外交部長は、中国とウクライナは長年戦略的パートナーシップ関係と協力関係で結ばれているとし、また両国間には大規模な貿易があるとも指摘した。
なお、今回の会談には、イェルマーク宇大統領府長官も出席した。
会談後、シビハ氏は、ウクルインフォルムに対して、今回の会談につき、ウクライナ側はウクライナにとっての公正で包括的な平和達成のための立場を確認したとコメントした。

その際同氏は、「私たちは、『ウクライナ抜きでウクライナに関しては何も(編集注:協議しない、決定しない)』という明確かつ堅固なウクライナ側の立場を伝えた。私たちに取って、中国がそのプロセスで極めて重要な役割を担うことが重要だ。特に、中国が今月国連安全保障理事会で議長国を担うことを考慮すればだ。ウクライナは当然、国連の特別会合を主導する。それは暴挙であるロシアの侵略開始から3周年に合わせたものとなる。そして、私たちは、国連決議も主導していく」と発言した。
さらに同氏は、ウクライナ代表団は中国側にロシアの無人機によるチョルノービリ原子力発電所のシェルターへの攻撃について報告したと述べた。同氏は、それは世界規模の放射線事件のリスクを生み出したと発言した。そして同氏は、中国のグローバルな放射線安全確保における役割は極めて重要だとし、ウクライナはこの機微な問題における中国側の支持を期待していると述べた。
その上で同氏は、今回の会談は「極めて生産的で重要だった」と形容した。

ウクライナ側は、中国に対してウクライナの領土一体性と主権への揺らがぬ支持につき謝意を伝えたという。
同氏は、「中国はウクライナにとって最大の貿易パートナーであり続けている」と発言し、中国は黒海における航行の自由の回復に「直接的関心」を抱いていると補足した。
今回会合では、様々な二国間問題についても協議したという。