
ゼレンシキー宇大統領、2021年のアフガニスタンでの過ちを繰り返してはならないと指摘
ゼレンシキー大統領が独テレビ局ARDの番組出演時に発言した。
米露代表者による露宇戦争の和平合意手段に関する最初の交渉につき、ゼレンシキー大統領は、西側諸国に対して、2021年のアフガニスタンからの拙速な米軍撤退を喚起した上で、過去の過ちを繰り返さないよう警告した。
また同氏は、米政権がウクライナがNATO加盟国にならないと表明したことなど、交渉が始まる前に重要な要求を断念する交渉戦術を批判した。
そして同氏は、「それは除外することはできない。そうは機能しない。私は、誰も『アフガニスタン2.0』には関心がないと思っている」と発言した。
同時に同氏は、米国による支援がなければ「ウクライナの勝利は絶対にない」とし、米国による強い役割を担うことを呼びかけた。
そして同氏は、停戦交渉はまた安全の保証を加えるべきだとしつつ、欧州の部隊と共に米軍部隊が平和維持部隊に参加する必要性を訴えた。
その際同氏は、「米国がそこにいるべきだ…。それは、プーチンへの関係における、全ての同盟国がウクライナを守るために一緒に働いていることを示す重要な力の顕示である」と説明した。
ゼレンシキー氏はまた、トランプ氏とプーチン氏の「良好な関係」なるものにコメントする中で、実際にはその2か国の首脳の間に良好な関係は存在し得ないとし、「なぜなら、それは異なる極であり、完全に異なる文化であり、異なる価値のコミュニティだからだ」と発言した。また、ロシアと米国が合意できるのは、その両国の二国間関係に関することだと指摘した。
その上で同氏は、ウクライナ抜きでのウクライナに関する如何なる合意についても、断固として否定し、戦争はウクライナで起きているのであり、それはウクライナの人々の命や領土の問題だからだと述べ、同時にそれらは全ていずれ取り戻されるとも発言した。
同氏はその際、「法的には、私たちが自国領土を明け渡さない…。当然、私たちは全て取り戻す。国際法への尊重は戻ってくる。今日でなければ、明日にだ」と発言し、その点に疑問を呈したヘグセス米国防長官に対して、「より深く掘り下げる」よう助言した。
加えて同氏は、「現在米国がプーチンにとって非常に心地よいことを話していること」を問題だと考えていると述べた。そして同氏は、ロシアは、ゼレンシキー氏と交渉することが難しいことを知っているので、だからゼレンシキー氏を排除したがっているのだと指摘した。
同氏はまた、ウクライナがEUとNATOに受け入れられず、ロシア軍がウクライナ領から出て行かず、ウクライナが安全の保証を得ない限りは、自身は自国を守っていくと発言した。