
パヴェル・チェコ大統領、露宇戦争終結交渉で1938年のミュンヘンの再来を控えるよう呼びかけ
ウクルインフォルム
チェコのパヴェル大統領は24日、ロシア・ウクライナ戦争の終結交渉において1938年のミュンヘン協定を再来させてしまえば、それは公正な平和ではなく、ウクライナへの裏切りになるとし、それを繰り返さないよう呼びかけた。
チェコのパヴェル大統領が同日キーウで開催されたウクライナ支援会合「サポート・ウクライナ」にオンラインで出席した際に発言した。
パヴェル氏は、「私たちは皆、ウクライナに平和が生じることを欲している。しかし、どのような代償を払ってでもというわけではない。ロシアの侵略が報われる、犠牲者の屈辱の上に築く平和は、真の平和にはならず、裏切りとなる」と発言した。
また同氏は、チェコは、1938年のミュンヘン協定締結の際の経験があるため、そのような裏切りがどのような感じかを知っていると指摘した。
その際同氏は、「そのため、合意はいずれもウクライナにとって受け入れ可能なものでなければならず、ウクライナの参加を得て行われねばならない。個々の交渉は、誰が侵略者で、誰が犠牲者なのかをはっきり定めた上で始めなければならない。そこには多義性の余地は一切ない」と強調した。
同氏はさらに、ウクライナの欧州連合(EU)加盟プロセスの加速を支持し、また交渉の席でウクライナの強力な立場を確保することが不可欠だと強調した。
なお、2月24日は、ロシアの対ウクライナ全面侵攻開始から3周年となる。欧州委員会のフォンデアライエン委員長や他委員、コスタ欧州理事会議長、その他複数の欧州諸国などの首脳がキーウを訪問し、ゼレンシキー宇大統領とウクライナ支援首脳会合「サポート・ウクライナ」を開催した。