
国連総会、ロシア全面戦争の米提出決議も、欧州による修正を加えた上で採択 米と宇は棄権
ウクルインフォルム
2月24日、ロシア全面戦争3周年に関する米国提出決議「平和への道筋」も採択された。なお、決議の採択の前に、欧州諸国の提案で修正が加えられた。しかし、米国は同修正に反対した上で、決議採択時には棄権していた。
投票では、89か国が賛成、8か国が反対、69か国が棄権した。ウクルインフォルムのニューヨーク特派員が伝えた。
提案した米国は、棄権。日本や欧州、南アは賛成。ロシア、北朝鮮などが反対。ウクライナ、中国、インド、サウジなどは棄権した。

決議の投票前に、欧州諸国は多くの国の立場に合致するように、この米国決議案に複数の修正を提案していた。
具体的には、米国の提出した当初案「平和への道筋」には、ウクライナの領土一体性の回復の必要性が言及されておらず、またロシアが侵略国として記述されていなかった。
米国の当初案は、以下の一文だけのものだった。「総会は、ロシア・ウクライナ紛争の際に悲劇的な人々の死への悲しみを表明すると共に、国連憲章にうたわれている、国連の主要な目的が、国際の平和と安全の維持と、対立の平和的解決であることを再確認し、ウクライナとロシアの間の紛争の早期解決とその後の永続的な平和の達成を呼びかける。」
これに対して、フランス率いる欧州諸国は、「ロシア・ウクライナ紛争」を「ロシア連邦によるウクライナへの全面侵攻」と置き換え、「領海を含む国際的に認められた国境内のウクライナの主権、独立、統一、領土一体性への自らのコミットメントを再確認し」との文を加え、平和に関しては「公正かつ包括的な」との表現を足し、本文末尾に「国連憲章と国家の主権平等と領土一体性の原則に従い」と書き加えることを提案していた。
これにより、同日、国連総会は、ロシアの対ウクライナ全面侵攻3年目に関して、ウクライナが主導した決議と、米国が提案した決議の2本を採択したことになる。