
ゼレンシキー宇大統領、トランプ氏との電話会談でクリミア問題は協議せず
ウクルインフォルム
ウクライナのゼレンシキー大統領は20日、前日のトランプ米大統領との電話会談ではクリミアについては協議していないと発言した。
ゼレンシキー大統領がオスロ訪問時のストーレ・ノルウェー首相との共同記者会見の際に発言した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。
記者から、トランプ大統領との前日の電話会談の際にクリミアの所属問題について協議したかと聞かれると、ゼレンシキー氏は、「トランプ氏は私との間でその問題を提起しなかった。私は彼と以前、ニューヨークにて9月にクリミアについて話した。彼は、クリミアがどんなところなのか、どうしてウクライナ人はそれほどにクリミアを愛しているのかということに関心を抱いていた。私たちはクリミアについて単に話した。私は彼に、それは独特な自然のある場所で、私たちの不可分の領土で、私たちのウクライナの半島なのだと話した」と答えた。
また同氏は、クリミアに関するはっきりしている問題の他、クリミアの全てのロジスティック、とりわけ水供給が大陸側ウクライナと結びついていることも指摘した。
同氏はさらに、「クリミアには11年間観光がない。クリミアには(編集注:2014年に占領が始まる前は)、夏に約300万人の観光客が訪れていたが、その内280万人はウクライナ国民だった」と指摘し、現在は観光客と然るべきロジスティックのない中でクリミアは廃れていると発言した。
そして同氏は、「そうしたければ、5つ星のホテルや多様な建物を建てることはできる。しかし、300万人の観光客をそこへと連れて行くことはできないのだ。ウクライナ国民はそこで休暇を過ごしていた。なぜなら、それは彼らの半島だからだ。そして、今はそれにつき誰も何もできない。そこでは現在、人々は給料も何もない。全てがただ廃れているのだ」と発言した。
写真:大統領府