ウクライナ保安庁、通信傍受したロシア兵の会話を公開 死者数隠蔽など
ウクライナの情報機関「保安庁」(SBU)は、ウクライナ領に侵攻したロシア軍人が携帯電話を用いた会話を通信傍受して、オンラインに公開している。
16日には、SBUがフェイスブック・アカウントにて公開した会話では、ロシア兵は戦闘で失った軍人の数について他言してはならないと発言している。
この人物は、「昨日、私たちは前衛に送られたんだが、あそこを通るのは絶対に無理だ。車列が撃ちまくられる。200人中何人死んだかわかる? ここにやってきて、死体で戻ってくるんだ。昨日は、ああクソが、30人だけ戻ってきた。でも、誰にも言うなよ」と述べている。
また、17日に公開された音声では、同僚が死ぬ際のロシア兵の発言が聞かれる。
SBUは投稿にて、ロシア兵の会話につき、「プーチンのウクライナ電撃戦は失敗した。(ロシア)軍はもう勝利を信じていない。SBUが傍受した会話にて、占領者は、彼らがウクライナにやってきた時は、その数は85人だったが、残っているのは30人だと話している。彼自身は、まだ生きているが、戦争の数週間で18歳の若者は白髪が増えたと述べている」と報告した。
さらに、SBUは、生き残ったロシア占領者は皆、ウクライナとロシアの協議が成功裡に終わることを待っているとし、ロシア兵が音声にて「母さんが、2週間以内に両国は合意するはずだと言っていた」と希望を持って恋人に伝えていると報告した。
加えて、SBUは、この兵が戦争参加者への何百万のボーナスという噂は嘘だとし、毎月の支払いすら期待していないと述べ、「軍人キャビネット」にログインして、2月と3月にいくら支払われたか確認してくれと恋人に頼んでいると指摘した。
なお、ウクライナでは、2月24日から、ロシア軍による侵略が続いている。