クリミア・タタール人とベラルーシ人の専門家、鉄道を通じたロシア軍の妨害可能性に言及

クリミア・タタール人研究者のエスケンデル・バリイェフ氏は、被占領下クリミアでは、ロシア軍の活動妨害のために、ケルチ橋から「鉄道戦争」をすべきだとのアイデアを出している。また、ベラルーシの反政権運動のフラナク・ヴャチョルカ氏は、ベラルーシの活動家たちがロシアの鉄道を止めていると報告した。

バリイェフ氏は、フェイスブック・アカウントにて、「オレクシー・アレストヴィチ(ウクライナ大統領府長官補佐官)による、被占領地における敵に対する鉄道戦争イニシアティブを支持する。その際、私は、ケルチ橋を通じたロシアからクリミアへの供給の優先度に注意を向けたい」と書き込んだ

同氏は、ケルチ橋を通じて、ロシアからクリミアへの軍用機材や人材の投入が再開されているとし、「私たちは以前は、この橋をロシア軍人や共謀者のクリミアからの逃亡の道とみなしていたが、現在は、死の橋として見ている。その橋を通じて、ウクライナの民間人を殺害するためのロシアの軍用兵器が体系的に持ち込まれているからだ」と指摘した。

また、ベラルーシ反政権勢力の指導者シヴャトラナ・ツィハノウスカヤ(スヴィトラナ・チハノフスカヤ)の顧問を務めるフラナク・ヴチョルカ氏は、ツイッター・アカウントにて、ベラルーシ国内にはパルチザン運動が活動しており、ベラルーシ軍のウクライナへの侵攻を防止していると発言した

ヴチョルカ氏は、「ベラルーシは、パルティザンの国である。私たちの英雄は、ロシアの鉄道を止め、ロシアの機材を壊し、ベラルーシ軍がウクライナへと向かうのを防ぐべくビラをばらまいている。ウクライナは勝利する。ベラルーシも解放される」と書き込んだ。

これに先立ち、アレストヴィチ大統領府長官補佐官は、フェイスブック・アカウントにて、被占領地にてロシアに対する「全面的鉄道戦争」を行うことを提案し、ロシア軍の鉄道を通じた補給路を破壊することで、状況がウクライナに有利になる可能性を指摘していた。同時に同氏は、鉄道網は敵が警護にあたっているのであり、「冷静に自らの力と可能性を評価すべき」とも警告していた。