ウクライナは対露制裁の発動「保留」に同意しない=ゼレンシキー宇大統領
ウクライナのゼレンシキー大統領は28日、同国は対露制裁発動に関して複数の主体による消極的な立場に同意しないと発言した。
ゼレンシキー大統領が同日夜の動画メッセージにて発言した。
ゼレンシキー氏は、「ウクライナはロシアに関するいくつかの主体の消極的な制裁の立場に同意できないし、同意しない。制裁パッケージには一切の『保留』、あたかも、ロシア軍が何かしたら、その時は何らかの対応をしよう、というようなものはあってはならない」と発言した。
続けて同氏は、昨年、ウクライナが、全面的な侵攻を防ぐために、ロシアに対して予防的に強力な制裁を発動しなければいけないと説得していた時にも類似の出来事があったと喚起し、予防的制裁は発動されず、全面的戦争が始まったと指摘した。
その上で同氏は、「現在、制裁強化に関して、多くのほのめかしや、警告がある。例えば、ロシアが化学兵器を使用した場合にのみ、欧州に対してロシアの石油供給の禁輸が行われるというものだ。絶句する。どこまで来たのか、考えて欲しい。化学兵器を待つだなんて…。私たち、生きている人間が、それを待たねばならないのか! ロシア軍がこれまで行ってきたことは、石油禁輸に値しないとでも言うのか? 白リン弾(編集注:ママ)は値しないのか? 化学製造所への砲撃、原子力発電所への砲撃は値しないのか?」と強調した。
写真:大統領府