クリミア・タタール人指導者、ウクライナ・ロシア和平協議におけるクリミア関連提案を批判

クリミアの先住民族クリミア・タタール人の代議機関「メジュリス」のチュバロフ代表は29日、ウクライナ・ロシア和平協議において将来の合意案における、今後15年間クリミアに関する協議を行うという提案を批判した。

チュバロフ・メジュリス代表がフェイスブック・アカウントにコメントした

チュバロフ氏は、「クリミアの地位に関してプーチンやその他のロシアのギャングたちと15年間の『協議期間』について合意しようとしている者には皆、速やかにロシアの軍艦の後に続くことが提案されている」と書き込んだ。

同氏は、2014年、ウクライナ政権はクリミアを守るための機会も力も政治的意思もなく、ロシアはクリミアを短期間で占領してしまったと指摘した。

その上で同氏は、「そのため、クリミア・タタール人も民族的ウクライナ人も、ウクライナ軍の行動がなかったために、ロシア軍に対抗することができなかった。しかし、現在、ロシア連邦のクリミア占領8年目にして、状況は全く異なっている。ウクライナ軍とウクライナ政治的ネイションは、ウクライナ領を1メートルたりと譲歩することを誰にも許さない。クリミアもドンバスもだ」と書き込んだ。

これに先立ち、29日、トルコのイスタンブルにて、ウクライナとロシアの和平協議が開催された。ウクライナ側は、現在協議されている和平合意案では、クリミアとセヴァストーポリ、ドネツィク・ルハンシク両州一部地域は未解決のままとなると説明している。

ポドリャク宇大統領府長官顧問は、クリミア問題につき、「私たちは、ウクライナとロシアの立場を確認し、15年間にわたり、クリミアとセヴァストーポリの地位に関する二国間協議を実施することを提案している」と発言した。ポドリャク氏は、ロシア側には、ウクライナとロシアは、その15年間は、クリミア問題解決のために軍事力・武力を使うことはないと定めることが提案されているとも発言した。

さらに同氏は、ドネツィク・ルハンシク両州一部地域(CADLR)問題は、さらに別の項目となり、同項目は、ウクライナとロシアの大統領間の協議において話し合われなければならないと報告した。