宇オンブズマン、ロシア軍によるウクライナ女性軍人への拷問を報告

ウクライナのデニーソヴァ最高会議(国会)人権問題全権は5日、ロシア軍人の捕虜となっていたウクライナの女性軍人たちが拘束されていた際に拷問や虐待を受けていたと報告した。

デニーソヴァ全権がフェイスブック・アカウントにて報告した

デニーソヴァ氏は、4月1日にロシア軍との被拘束者交換で解放された86人のウクライナ軍人に含まれる女性たちが、拘束時に拷問や虐待を受けていたと書き込んだ。同氏は、「女性たちはまずベラルーシ領へと連れて行かれ、その後ブリャンスク(ロシア領)の拘置所へと入れられ、そこで拷問や脅迫を受けた。被拘束者たちは、男性たちの前で服を全て脱がされ、しゃがませられ、髪を切られ、恒常的に尋問を受け続け、精神の崩壊が試みられていた」と報告した。

女性兵の何名かは、プロパガンダビデオの撮影に参加させられ、ロシア語で話すように要求されたという。

デニーソヴァ氏は、ロシアのそのような行為は、捕虜の人道的扱いを定めるジュネーブ条約の第13条への違反であると指摘し、捕虜は常に保護されねばならず、特に暴力や脅迫の対象や侮辱や公的関心の的にはしてはいけないことを喚起した。その上で同氏は、国連や欧州安全保障協力機構(OSCE)の関連機関に対して、捕虜の権利侵害を考慮するよう要請したと伝えた。

これに先立ち、4月1日、ウクライナは、ロシア連邦と被拘束者の交換を行い、86名のウクライナ軍人を解放していた。ティモシェンコ宇大統領府副長官は、86人のウクライナ軍人が解放され、その内15名が女性だと伝えていた

写真:デニーソヴァ最高会議人権問題全権(フェイスブック)