「ロシア軍はウクライナ東部への新しい攻撃を準備」=NATO事務総長

ストルテンベルグ北大西洋条約機構(NATO)事務総長は5日、インテリジェンスの情報などによれば、ロシア軍はウクライナ東部への新たな大規模攻勢に向けて、部隊再編、兵力・装備補充を行っていると発言し、今後数週間をウクライナ軍の再編に利用することが非常に重要だと指摘した。

ストルテンベルグNATO事務総長が記者会見時に発言した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。

ストルテンベルグ氏は、「私たちは現時点で、この戦争の新たな局面を目にしている。ロシアは、キーウ(キエフ)からだけでなく、北部の大半の地区から撤退している。プーチン露大統領は設定した目的を達成できなかった。彼の目的は、数日でキーウを制圧することだった。彼は、それを何週間もの間実現できなかった。彼は、北部でキーウも他の大都市も一つも制圧していない」と発言した。

そして同氏は、現在プーチンは、ウクライナ北部からベラルーシへと部隊を移動し、そこからロシアへと、さらにウクライナとの東部国境へ移動させ、そこで人員補充、再装備、弾薬補充、燃料などその他大規模侵攻に必要なものの補給を行っていくことになると指摘した。

同氏は、「私たちが予想しているのは、ドンバス全域を制圧、占領することを目的とする、同地への新しく、非常に集中的な侵攻である。そこは、ウクライナ勢力の大半が位置している地域でもある」と強調した。

さらに同氏は、そのような再編、ロシア軍の配置変更は、数週間かかる可能性があるとし、そのため、NATO同盟国がこの期間を、ウクライナ軍の再装備と補充に利用することが非常に重要だと指摘した。同氏は、「それこそを同盟国は行っていく。それこそを明日明後日(6、7日)(NATO加盟国)外相たちが協議していく。彼ら(ウクライナ軍)が耐え抜き、侵攻してくるロシア軍に実感ある打撃を与える上で支援となる必要な装備のタイプについても話し合う」と強調した。

なお、6、7日、ブリュッセルにて、NATO・G7外相会談が開催される。同会合には、日本をはじめ、ジョージア、ウクライナや、その他の国々の代表者も出席することになっている。