痛みある対露制裁が発動されなければ、ロシアはさらに進むことを「許可」されたと見るだろう=ゼレンシキー宇大統領

ウクライナのゼレンシキー大統領は7日、ロシアに対する痛みある制裁パッケージが発動されず、そしてウクライナが真に必要としている武器が供給されなければ、ロシアはそれを「さらに進むこと」への許可だとみなすだろうと発言した。

ゼレンシキー大統領が7日未明の動画メッセージにて発言した

ゼレンシキー氏は、西側諸国の新たな対露制裁に言及しつつ、「戦争を止めるためには、はるかに多くのことをしなければならない。もし本当に痛みある対露制裁パッケージが発動されず、もし私たちへの真に必要な武器供与、私たちが何度も申し込んだ武器供与がなされなければ、それをロシアは許可とみなすだろう。さらに進んでも良いという許可、侵攻の許可、ドンバスにおける新たな血塗られた一連の行動を始める許可である」と発言した。

さらに同氏は、ウクライナが主張しているような制裁を発動し、ロシアの侵略を撃退するための武器がウクライナに供与されれば、そのような情勢展開にはならないと強調した。

そして同氏は、西側諸国は、そもそも昨年時点で予防的制裁を発動していたら、現在のロシアの対ウクライナ全面的侵略は防ぎたのだと指摘し、「もし過ちがもう一度繰り返されたら、もし予防的行動がまたしても実行されなかったら、それは全西側世界にとっての歴史的な過ちとなる」と発言した。

同時に同氏は、西側諸国が6日に発表した新たな制裁パッケージに謝意を伝えつつ、しかし、同制裁では不十分だとし、ウクライナはロシア側の銀行システムを国際金融から完全に遮断し、さらにロシアの石油の禁輸が必要だと主張し続けていると指摘した。

写真:大統領府