ロシアはルーシとの繋がりを焼き払った=ゼレンシキー宇大統領

ウクライナのゼレンシキー大統領は14日、ロシアがキーウ・ルーシ(キエフ大公国)時代から続く古都チェルニヒウを破壊したことで、ロシアとルーシに繋がりがあるとする「伝説」が否定されたと指摘した。

ゼレンシキー氏がロシアによる全面的侵攻開始から50日目の国民向け動画メッセージにて発言した

ゼレンシキー氏は、「1000年以上の歴史のある古都チェルニヒウ。多くの戦争、多くの侵略者を見てきた町であり、21世紀こそは平和と平穏を受けるべき町である。しかし、ロシアがやってきた。ロシアは、10世紀以降、自ら繋がりがあると主張するルーシの時代以降、チェルニヒウが経験した中で最悪のことを行った。今、その伝説(編集注:ロシアとルーシの繋がり)は焼き払われたのだ。ルーシは、自らを破壊などしないであろう」と発言した。

またゼレンシキー氏は、ロシアを歴史上、ウクライナの大地に大きな破壊をもたらした、モンゴル帝国の襲来と比較した。

さらに、同氏は、ロシア軍のハルキウ砲撃を喚起し、「誇り高い、整ったハルキウは、80年ものあいだ、ロシアがもたらしたような破壊は目にしなかった。何のための破壊だ? どうしてハルキウ焼き尽くしなどができるのだ?」と強調した。

その上で同氏は、ロシアの侵略は自滅的であり、ロシアは文化、人との繋がり、ロシア語を守ると主張しているが、実際には「ロシアは全て自らの武器で焼き尽くしているのだ。少なくとも10年。1世代分だ」と発言した。

なお、ウクライナでは、2月24日からロシアによる全面的侵略が続いている。4月14日で、侵略開始から50日目を迎えた。

写真:大統領府