ゼレンシキー大統領、ポルトガル国会に戦車、装甲輸送車、対艦ミサイルの提供を要請

ウクライナのゼレンシキー大統領は21日、ポルトガル国会にてオンラインで演説を行い、同国に対して、戦車「レオパルド」、走行輸送車、対艦ミサイル「ハープーン」の提供を要請した。

大統領府広報室がゼレンシキー大統領の演説の動画を公開した

ゼレンシキー氏は、「私たちは自由世界へと支援を要請する時は、私たちは、シンプルかつはっきりしたことを話している。残酷なロシアの侵攻から身を守るために、私たちには武器が要る。侵攻は私たちの人々に、80年前のナチス侵攻がもたらしたのと同等の悪をもたらした。戦車『レオパルド』、走行輸送車、対艦ミサイル『ハープーン』、これらは、あなた方のところにあり、あなた方が自由と欧州の文明を守るために支援できる物である。そのため、あなた方の国に、私たちのこの支援を提供するよう要請する」と発言した。

さらに同氏は、対露制裁の重要性を強調し、ポルトガルに対して、ロシア発石油の禁輸、ロシアの全ての銀行に対する制裁の発動支持を呼びかけた。同氏は、「なぜなら、制裁だけがロシアに平和を模索させること、ロシアの軍事機構から資金を奪うことが可能だからだ」と強調した。

加えて同氏は、欧州企業全てがロシアの市場から撤退し、侵略国を税金で支えることを止めなければならないとも主張した。

同氏は、「どうしてロシアは戦争を始めたのだろうか? ウクライナの制圧は、ロシアが、東欧へのコントロールを確立し、私たちの地域の民主主義を破壊する最初の一歩である。ウクライナこそが、私たちの地域の民主的なプロセスにとっての支えとなっているのだ」と発言した。さらに、ロシアはウクライナに死と専制主義をもたらしており、ウクライナの後には、モルドバ、ポーランド、ジョージア、バルト諸国、カザフスタン、その他の「手の届く範囲の」国々に対しても同様に行動しようとするだろうと発言した。

なお、ウクライナでは、2月24日からロシアによる全面的侵略が続いている。

写真:大統領府