ゼレンシキー宇大統領、プーチン露大統領と会談する際には「ウクライナの領土一体性について話す」

ウクライナのゼレンシキー大統領は23日、ロシア連邦のプーチン大統領と会談する場合には、ウクライナの領土一体性、ドンバスとクリミアについてのみ話すだろうと発言した。

ゼレンシキー大統領がキーウ市内の地下鉄で行った記者会見時に発言した。ウクルインフォルムの記者が伝えた。

ゼレンシキー氏は、「何を私はプーチンに言うか。思うに、私がロシア大統領と話す議題は、私がウクライナ大統領として関心がある話だけとなろう。それは、領土一体性問題だ。その問題こそが、私が彼と話すことになろう。ウクライナのドンバスはこの先どうやって生きていくのか。私たちのクリミアは今後どのように生きていくのか。どこで、どの点で私たちは合意できるのか、そもそも合意できるのか」と発言した。

同氏はまた、最も重要なことは、ウクライナ側がこの問題を提起することであり、ロシア側が「それに対して反応し始めること」だとの見方を示した。

同時に同氏は、ウクライナ・ロシアの代表団和平協議に関しては、最も重要な問題は、安全保証、ウクライナの中立地位、ドネツィク・ルハンシク両州一部地域・クリミア問題だと指摘した。

記者から、和平協議におけるロシアの要求に関する質問に対して、ゼレンシキー氏は、「私は、彼ら(ロシア)がさまざまなメッセージを、言うなれば、私たちのコミュニケ(編集注:3月29日のイスタンブル和平協議の際にウクライナ側が提出したウクライナ側の立場を記した文書のこと)に対する回答を、送ってきたことは知っている。私たちのグループがその回答に関する作業をしている。(中略)私は、最も重要な問題は、安全保証、中立、ドンバスとクリミアの運命、だと思っている。私は、それ以外の問題はなく、それ以外は政治的な見せ物だと思っている」と発言した。

同時に同氏は、ウクライナは「最初ニュースから、それから他の機関から」ロシアからの最後通牒を受け取ったが、その後、ロシア側の主張が変わり始めたと指摘し、「数日後、私たちは、メッセージの中、ロシアのレトリックの中の最後通牒から、様々な項目が消えたのを目にしたのだ」と指摘した。

なお、ウクライナでは、2月24日から、ロシアによる全面的侵略が続いている。

3月29日、トルコのイスタンブルにて、ウクライナとロシアの和平協議が開催された。ウクライナは、同国の安全を保証する国際合意へ国連安保理常任理事国などの国々が署名し、合意が各国国会で批准されることや、15年間のクリミア問題の協議実施を提案。協議後、アラハミヤ最高会議議員は、安全保証合意はウクライナのための安全を具体的に保証するきちんと機能するメカニズムでなければならず、保証国に、北大西洋条約機構(NATO)条約第5条に似た、義務の生じるもので、しかし、侵略があった際には、3日以内に協議を実施し、支援を提供するというものだとし、軍、武器、空の封鎖などの軍事支援の形を取り得るものだ、と説明した。

さらに同氏は、国連安全保障理事会常任理国、英国、中国、ロシア、米国、フランス、トルコ、ドイツ、カナダ、イタリア、ポーランド、イスラエルを潜在的安全保証国と見ていると発言している。