マリウポリ近郊でさらに集団埋葬地が見つかる
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ロシアが制圧を進めるウクライナ東部マリウポリの市議会は、25日、同市近郊の町にて、市民の遺体を埋葬するための集団墓地がもう一つ見つかったと報告した。
マリウポリ市議会がテレグラム・チャンネルにて報告した。
発表には、「スタリー・クリム町にて、集団墓地が見つかった。これはマリウポリ近郊の3つ名の集団埋葬地である」と書かれている。
市議会は、衛星写真では、スタリー・クリム墓地の敷地内に溝が掘られているのが3月24日に確認できており、それはロシアがその町を占領して以降のことだと指摘した。その際のPlanetの衛生写真では、その溝は60〜70メートルの長さであることがわかるという。
そして、2週間後の4月7日には、その溝はさらに拡大しており、しかもその一部は埋められていたという。
さらに4月24日の写真には、新たな溝が確認されており、その長さは200メートル以上に伸びていると説明された。
またボイチェンコ・マリウポリ市長は、この新たな集団墓地の存在に気が付いたのは、ロシア軍人が地元住民をこの埋葬作業に「食べ物を報酬に」参加させているからだと指摘した。ボイチェンコ氏は、「彼らは私たちに、食べ物や水を受け取るためには『労働時間』に仕事をしないといけないと話した。(中略)現在、マリウポリには、ロシア軍が運んでくる人道支援は十分な数がなく、人々は仕方なくその仕事をしている」と説明した。
これに先立ち、マリウポリ市市議会は、同市の制圧を進めるロシア軍が、隣接するマンフシュ村に新たに作った集団墓地に「立て札」を立てることで、埋葬した市民の数を隠蔽しようとしていると発表していた。
写真:AA