ロシアは武器供給網を破壊するために鉄道を攻撃=ウクライナ軍参謀本部
ウクライナ軍参謀本部は25日、ロシア軍はウクライナがパートナー国から受けとっている軍事支援の供給網を破壊しようとしていると発表した。
参謀本部がフェイスブック・アカウントに書き込んだ。
参謀本部は、25日18時時点の情報で、敵が引き続き東部でウクライナの統一部隊を倒し、ドネツィク・ルハンシク両州全域の支配を確立し、占領下クリミアとの陸路を維持しようと攻撃を継続していると指摘した。
さらに、ロシア軍が軍事・民間インフラへのミサイル攻撃・空爆を続けているとし、とりわけパートナー国からウクライナへの軍事支援の供給網を破壊しようとしており、特に鉄道の結節点に攻撃を集中させていると説明した。
また、参謀本部は、ロシア軍司令部がウクライナ領の戦闘に直接参加している軍部隊の損耗を穴埋めするための方法を模索し続けていると指摘した。
以下、報告概要は次のとおり。
スロビダ方面(北東部)では、ハルキウ市の部分的封鎖、同市のインフラ破壊、州内のウクライナ軍防衛地点への攻撃が継続。
ドネツィク方面とタウリヤ方面(南部)では、敵が攻撃を強め、コロヴィー・ヤールとルビージュネへ進もうとし、またザポリッジャへの侵攻を試みるも、成果は出ず、損失を出している。
マリウポリでは、敵は町の破壊を継続し、製鉄工場アゾフスタリ敷地内にいる住民とウクライナ軍人を封鎖している。
ピウデンノ・ブーフ方面(南部)では、敵はヘルソン〜ミコライウ方面とヘルソン〜クリヴィー・リフ(ドニプロペトロウシク州)方面で主に行動を集中させており、部隊を再編し、地点の防衛を固め、火砲部隊を強化。
一時的被占領下ヘルソン州では、ヴェリーカ・オレクサンドリウカにて、ロシア軍が4月28日までに自治体を離れなければいけないと命令。命令を聞かない者には強制避難が行使されるという。
一時的被占領下ザポリッジャ州では、エネルホダルにて、露連邦保安庁(FSB)職員が住民を「フィルタリング」を実施(編集注:尋問などの調査を意味する。その他の被占領下でも住民に対する「フィルタリング」実施の報告がある)。
一時的被占領下ハルキウ州とルハンシク州では、ロシア軍は、住民への略奪、強奪を実施。アルコール飲料と食料品の被害が特に目立つ。
なお、同日、ゼレンシキー大統領は、ロシア連邦による対ウクライナ全面的侵攻の開始から、現在までにウクライナ軍は931の自治体を解放したと発言している。