キーウ州で露軍から拷問を受けた遺体発見 ヘルソン州でも反テロ作戦参加者が拷問受け死亡
29日、キーウ(キエフ)州警察は、ブチャ地区にて3名の遺体が穴に埋められているのを見つけた。警察は、3名は拷問を受けた後に殺されたとの見方を発表した。
キーウ州警察がフェイスブック・アカウントにて伝えた。
遺体が埋められていたのは、同地区ミロツィケ村に隣接する森の中だという。ニェビトウ・キーウ州警察長官は、「犠牲者は長い間拷問を受けていた。手足には銃弾による傷が見つかった。男性の遺体のそれぞれの耳に銃痕があった。これもまた、占領者が多くの苦しみを抱えるブチャ地区にて実行した大量埋葬である。ここでは、1000人以上の市民が殺され拷問を受けてきた」と発言した。
ニェビトウ氏は、犠牲者は腕が縛られ、顔には視界を奪うために布が巻きつけられており、猿ぐつわがはめられている者もいたとし、遺体には拷問の跡が見られると伝えた。
同氏はまた、現時点の情報では、侵略軍はこの3名に行ったことを隠蔽しようとし、そのために穴に遺体を放り込んで砂をかぶせたのだろうと指摘した。3名は現在検死が行われているという。
加えて同氏は、キーウ州では、捜査班がロシア軍に殺された民間人1202名の遺体をすでに調査し終えていると報告した。
その他、29日、南部ヘルソン州のヘルソン国立大学のモイシイェンコ植物学選考長が、フェイスブック・アカウントにて、反テロ作戦に参加したことのある退役兵のナザル・カハリニャク氏がロシア軍の拷問によって死亡したと伝えた。
モイシイェンコ氏は、亡くなったカハリニャク氏は2014年以降の戦争で戦闘に参加してきた人物が、2022年の戦争の現在の局面では参加しなかったと指摘した。カハリニャク氏は2回の梗塞で心臓の手術を受けていたのだという。同氏は、カハリニャク氏は被占領下ヘルソン州アブリコシウカ村からロシア軍により拉致されたと伝えた。
そして、カハリニャク氏は、「反テロ作戦参加者だったから」という理由で、地下室にてロシア軍人により激しく殴打され、拷問を受け、その後一度解放されたものの、数日後に自宅で死亡したという。
モイシイェンコ氏は、「ナザルが殺されたことに疑いはない。(中略)彼らは平和な武器を持たない人を殺したのだ。今後は、ロシズム(ロシア・ファシズムの意)と具体的な戦争犯罪者の棺桶にナザル・カハリニャクの死が釘となるように、あらゆることをしなければならない」と強調した。