マリウポリのロシア軍、民間人避難作戦後の夜間に攻撃を活発化 朝は平穏に
ウクライナ東部マリウポリでは、1日から2日にかけての夜間、製鉄工場「アゾフスタリ」において、民間人避難が終わった後から、ロシア軍の攻撃が激しくなったが、朝には平穏になっている。
2日、シュレハ国家警護隊第12特命旅団指揮官がウクライナのテレビ番組出演時にコメントした。ウクルインフォルムの記者が伝えた。
シュレハ氏は、「マリウポリのアゾフスタリでは、昨日民間人の工場からの救出作戦が終わってから、敵があらゆる種類の武器を使い始めた。私たちの夜は緊迫していた。およそ2時から3時にかけて、アゾフスタリには艦砲が発射された。ただし、現在、朝はより平穏となっている」と発言した。
同氏はまた、アゾフスタリから人々をさらに脱出させなければならない、敵はアゾフスタリ敷地に対してあらゆる武器を用いて攻撃していると指摘した。
記者からマリウポリ防衛戦に参加する兵士たちの状態について質問されると、シュレハ氏は、兵士たちは自らの課題を勇敢に遂行し続けていると述べつつ、「最大の問題は、負傷した兵士たちだ。数日前、私たちの野戦病院が爆撃を受けており、現在非常に困難な条件下で負傷兵に対して治療がほどかされており、負傷兵の数は工場敷地内に約500人となっており、その負傷程度は様々だ。これは解決を要する緊急の問題である。そのため、民間人(の避難)をめぐる状況が肯定的に終わるなら、負傷兵の問題の解決が必要だ」と強調した。
シュレハ氏は、それ以外の軍人たちは、今も士気が高いと指摘した。また、「皆に何らかの力が残っていることを強調したい。そのため、負傷者、死者を駐屯地ごとの脱出問題を解決しなければならない。なぜなら、軍人たちは68日間、あらゆる可能なこと不可能なことを行ってきたからだ…。私は旅団指揮官として、マリウポリ駐屯地の全ての部隊が、名誉とともに課題を遂行してきたし、遂行しているし、今後も遂行し続けていくことを示したと思っている」と強調した。
これに先立ち、1日、国連と国際赤十字委員会(ICRC)の支援を受けて、ウクライナ東部マリウポリの製鉄工場「アゾフスタリ」からの民間人100人強の避難作戦が始まった。ウクライナ政権関係者は、これにつき歓迎のコメントを出している。