戦争の第一段階はウクライナの勝利で終結=国防次官

ウクライナのマリャル国防次官は、ロシアが展開した現在の戦争の第一段階では、ロシアは定めた目的を一つも達成できず、甚大な損耗を被ったことから、同段階はウクライナの勝利で終結したとの見方を示した。

マリャル国防次官がメディアセンター・ウクライナ=ウクルインフォルムにおける記者会見時に発言した。

マリャル氏は、「戦争は新たな局面に移行している。敵は、予定とは異なり、ウクライナを3日間でも2か月間でも倒せず、5月9日までにも倒せなかった。私たちの防衛者は、英雄的に防衛を維持しており、全面的侵攻が3か月目に入っている現在、一定の総括を行うことができる。戦争は、第2局面に移行しており、またキーウの防衛が分水嶺となった」と発言した。

同氏は、ロシアは1週間あるいは2週間でウクライナ首都を制圧し、ウクライナ全体の完全なコントロールを奪うことを、重要な課題として据えていたと指摘した。そして、その局面では、敵は自らの目的を達成することができなかったと述べた。

さらに同氏は、この戦争の第一段階の特徴として、ロシア軍の構成に注意を向けた。「その局面では、敵は、自らの精鋭部隊を使用したのであり、キーウ方面でには、ロシア特殊作戦軍、空挺軍、海兵隊から構成される約24の大隊戦術群(BTG)の集中が観察されていた。この局面にて、敵は、武器の数、人員の数でも優位となる、支配戦略を用いたのである。戦争第1局面で特徴的だったのは、敵の人員面と機材面の損耗の甚大さである。この段階にて、ウクライナ軍は、敵に絶対的な被害をもたらし、第1局面はウクライナ軍の勝利で終結した」と総括した。