トランスニストリアの偽「共和国」、警戒レベルを低下=ウクライナ軍

ウクライナ軍の南方の指揮を統括する作戦司令部「ピウデン(南)」は25日、モルドバ領トランスニストリアの自称「国家」が「テロ脅威」レベルを下げ、動員を行わないことにしたようだと報告した。

ピウデンがフェイスブック・アカウントにて発表した

発表では、「トランスニストリアでは、混乱の駆り立てやウクライナからのテロ活動なるものの模倣が望ましい結果を出していないことが理解された上で、テロ脅威レベル『赤』が解除され、『黄』となった」と説明されている。

さらに、非承認「国家」により潜在的に徴兵されることを恐れて脱出する人が大量に出たことに困った「政権」が動員のアイデアを断念したようだと発表された。

同時に、司令部は、ウクライナはトランスニストリアと接する国境をしっかりと防衛しており、注意深く体系的に情勢のモニターを行っていると伝えた

その他、司令部は、南部のロシア軍との間の衝突ラインの情勢は緊迫しているが、コントロール下にあると伝えている。敵は防衛地点の強化をしているという。

これに先立ち、ウクライナ軍参謀本部は4月26日、ロシアによる占領下にあるモルドバ領トランスニストリアに駐留するロシア軍部隊が完全戦闘体制に移行したと伝えていた。

また、25日、トランスニストリア「共和国」の「首都」ティラスポリの「安全保障省」庁舎施設内にて、爆発が発生したと伝えられていた。被害者は出ていないという。

26日、同「共和国」のマヤク町近くにて、テレビ塔が爆破された壊されたと報じられていた。

同「共和国」のいわゆる「首長」であるクラスノセリスキー氏は、パルカニ村の軍事基地へも「テロ」があったと発言。

26日、サンドゥ・モルドバ大統領は、トランスニストリア地域で起きた事件に関連して、高等安全保障会議会合を開催していた。

ウクライナのゼレンシキー大統領は26日、同国の軍は被占領下モルドバ領トランスニストリア地方に駐留するロシア軍の戦力を把握しており、恐れていないと発言していた。