「ウクライナの勝利は戦場で達成されねばならない」=ゼレンシキー宇大統領

ウクライナのゼレンシキー大統領は、現在の戦争におけるウクライナの勝利は戦場で達成されねばならず、進軍のためには敵の10倍以上の優位が必要だと発言した。

ゼレンシキー大統領がフィナンシャル・タイムズへのインタビュー時に発言した

ゼレンシキー氏は、「その通り、勝利は戦場で達成されねばならない。(中略)部隊が前進するには、敵の戦力に対する10倍以上の優位が必要だ。私たちは、もちろんロシアより強い動機を持っているが、しかし私たちは機材で劣っている。そのため、前進の機会がないのだ。私たちがそれを手にしない限り、私たちには非常に困難な状況が続き、私たちはより多くの損耗と苦しみを得るだろう。私が優先するのは人だ」と発言し、ウクライナへの武器提供を呼びかけた。

同時にゼレンシキー氏は、勝利の定義につき、ロシア軍を2月24日までの地点に押し戻せたら「非常に真剣な暫定的勝利」となると述べつつ、しかし、ウクライナ領の主権の完全回復が最終目標だと発言した。

またゼレンシキー氏は、対露制裁はロシアの立場にあまり影響を及ぼしていないとし、ロシアを最後通牒なく交渉の席につかせるには、制裁を強化するしかないと指摘した。

記者から、「いくつかの国」が即時停戦が必要だと述べていることにつき質問すると、ゼレンシキー氏は、どのような合意もウクライナ抜きの協議で達成されてはならないとし、同様に、無条件の停戦というものもあってはならない、停止されるべきはロシアの侵攻であると指摘した。同氏は、「何より、ウクライナの立場を聞くことなく、どのようにウクライナでの停戦を達成することができるのか」と発言した。